ライブストリーミングサイトUstreamは米国時間5月9日、DDoS(分散サービス妨害)攻撃を受けたが、この攻撃は明らかにロシアにおける反政府デモのビデオストリーミングを妨害することを目的としたものであった、と同社最高経営責任者(CEO)が米CNETに語った。
Ustreamの共同創設者でCEOを務めるBrad Hunstable氏は、ブダペストからの電話インタビューで、「攻撃は、ロシアの市民ジャーナリストによるUstream上の特定のチャネルをターゲットにしたものだと100%断言できる。この複雑で高度に仕組まれた攻撃によって、特定のロシアの市民ジャーナリストが直接のターゲットとなるのは、この6カ月間で3度目である」と述べた。「われわれは、頻繁にDDoS攻撃を受け、撃退している。大きな問題ではない。しかし、今回はこれまでに見たことがないほど巧みに仕組まれている」(Hunstable氏)
攻撃が開始されたのは米国太平洋時間午前2時30分(ロシア時間午後2時30分)ごろで、世界中にいる5500万人のユーザーのために同サイトを復旧するまでに約10時間かかったと同氏は述べた。攻撃は、UDPやTCP/IPなどのさまざまなプロトコルを使用していたが、リクエストはロシア、カザフスタン、イランからも送信されていたと同氏は付け加えた。
「われわれが9日に受けたのは組織的な攻撃で、7つもの手法が次から次へと仕掛けられた」とHunstable氏は述べ、同サイトが5年以上前に運営を開始して以来、最大規模の攻撃だったと付け加えた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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