宇宙開発を行う新興企業Planetary Resourcesは米国時間4月24日、地球近傍の小惑星から水や稀少金属を採掘するという野心的な計画を立ち上げた。この途方もないビジョンを持った創業者らは、同事業によって地球上の社会全体が豊かになり、宇宙開発もさらに進歩することになるだろうと述べている。
2年前に創業された同社は、シアトル航空博物館においてこの計画を発表した。その席で創業者らが述べたところによると、テクノロジの進歩により、宇宙における貴重な天然資源の採掘は今や経済的に実現可能な域に達しているという。
地球近傍を通過する小惑星の一部には水が含まれている。水は宇宙船の燃料源として、あるいは宇宙飛行士の生命維持に欠かせない物質である。さらに、資源はそれだけではない。同社によると、幅500メートル程度の小惑星1つには、地球上で今までに採掘された量よりも多くのプラチナが含有されている可能性もあるという。
同社の共同創業者であるPeter Diamandis氏は、テクノロジとビジネスの革新によって、Planetary Resourcesは過去数十年にわたって誰も成し遂げることのできなかった小惑星の採掘というビジョンを具現化できる素晴らしい機会に恵まれていると述べている。
電子機器の低コスト化、およびロボット工学や人工知能の発達は、ロボットによる宇宙空間での自律的な採掘活動というミッションを可能にする。また、SpaceXといった企業が宇宙旅行の商業化に取り組んでいるため、Planetary Resourcesは宇宙への到達手段も確保することができる。
そして、同氏は最後に、こういったパワフルなテクノロジを活用できる少人数のグループに投資する気のある裕福な投資家が数多くいると述べた。同社のアドバイザーや投資家のなかには、Googleの最高経営責任者(CEO)であるLarry Page氏や元CEOのEric Schmidt氏、Microsoftの元チーフソフトウェアアーキテクトであり、民間宇宙旅行者のCharles Simonyi氏が含まれている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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