アプリケーション開発者とストア運営者はこの週末、さらなる窮地に追い込まれた。Facebook、Flickrなどを含む複数の人気スマートフォンアプリケーションが、プライベートなテキストメッセージデータを含む個人情報にアクセスできるとの報道が一部でなされたからだ。
The Sunday Timesは、「Android」および「iPhone」ユーザーがそうしたプライバシー侵害の影響を受けると報じた(閲覧には購読が必要)。ただし、アプリケーション開発者が能動的にデータにアクセスできるのか、あるいはこれがずさんなセキュリティパーミッションによって引き起こされたのかどうかは不明だという。
アプリケーションのなかには通話を傍受したり、スマートフォンのカメラにリモートアクセスしたりできるものがあるほか、ユーザーに通知することなくスマートフォンの現在地をピンポイントで特定できるものまであるという。
Pathにおける問題が大きく取り上げられて以来、連絡先リストのデータをサーバにアップロードしていたというプライバシーをめぐる騒動に、FacebookとTwitterも巻き込まれている。
Appleは、修正をリリースすると発表することでこれに対応している。同社は、修正を開発中と思われるが、消費者へのリリース時期について明確な日付を提示していない。この修正は、連絡先リストにアクセスする前にユーザーの明示的な同意を得ることを義務づける。
しかし、利用規約は過度に複雑で冗長だとして、たびたび批判を受けている。一方、大多数のユーザーは、そうした利用規約を単に同意してしまうことで、そのような行為を無意識のうちに許可している。
アプリケーション産業は、年間60億ドル以上の規模と考えられている。この問題の責任は、開発者だけではなく、そうしたアプリケーションのダウンロードを許可したAppleやGoogleなどの主要なストア所有者にもあると言ってもよいだろう。
アップデート:これは素早い対応だ。Facebookの広報担当は、「ユーザーのテキストメッセージを読むことはない」と述べた。Facebookは、The Timesの記事を「完全な誤り」と呼んだが、AndroidアプリケーションがSMSの読み書きのパーミッションを要求していることは認めている。
Facebookは、通信アプリの多くがこれらのパーミッションを使用しており、Facebookのアプリケーションは技術的に携帯電話のSMSシステムと統合する能力を有していると述べたが、それはテスト目的のためのものだと付け加えた。
しかし同社は、The Timesがテキストメッセージを読んだことを「認めた」という主張にはコメントしなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。
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