Appleは、ユーザーの連絡先データを許可なく収集する「iOS」アプリケーションは同社ガイドラインに違反しており、今後提供するソフトウェア修正によってこの行為を禁止する予定であると述べた。
Appleの広報を担当するTom Neumayr氏は、「ユーザーの連絡先データを事前の許可なく収集または送信するアプリケーションは、われわれのガイドラインに違反している」と述べた。「顧客に向けてこの件を改善するための作業に取り組んでおり、ロケーションサービスに対して実施したのと同様に、今後のソフトウェアリリースにおいて、連絡先データへのアクセスを希望するアプリケーションは、明確なユーザーの承認が必要になる予定である」(Neumayr氏)
2012年2月に入って、iOSおよび「Android」向けの人気アプリケーションである「Path」がユーザーの連絡先情報を許可なく収集していたことが明らかとなり、物議を醸した。Pathは、この問題について陳謝するとともに、収集したデータの使用に関して、ユーザーの友人が同ソーシャルネットワークに参加した場合、そのことをユーザーに通知するためだったと説明した。続いて同社は、同機能の使用にはオプトインが必要となる更新版をリリースした。
米国時間2月14日には、foursquareやTwitterを含む他のアプリケーションにも同様の行為が見られることを指摘するいくつかの報道があった。
この問題は大きく、米議員らの目にも留まった。米下院小委員会は今週、Appleあてに書簡を送付し、連絡先情報のダウンロード前にユーザーの許可を求めることを同社がアプリケーション開発者に強制しない理由を尋ねている。
同委員会に所属するHenry A. Waxman下院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は、Appleの最高経営責任者(CEO)Tim Cook氏にあてた書簡で、「今回の出来事から、AppleのiOSアプリケーション開発者に対するポリシーおよび慣行は、『iPhone』ユーザーとその連絡先の情報に対する保護という点において不十分なのではないかという疑問が生じる」と記した。この書簡は15日に公開された。
Appleは、ソフトウェアアップデートのリリース日を具体的には示さなかった。同社は現在、「iOS 5.1」を開発者らとともにベータテスト中である。iOS 5.1は近々、一般ユーザー向けに提供される予定である。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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