--Mozillaは、Chrome Web StoreがChrome専用アプリを後押しすることで、エコシステムが断片化すると懸念しています。
Pichai氏:われわれは、可能な限りウェブアプリを推進しようと努力しています。「Firefox」の計画を見れば、Mozillaにも同じような側面があるでしょう。われわれはHTML5を推し進めることができるので、そうするつもりです。われわれは「Gears」を廃止予定です(Googleは、ブラウザプラグインのGearsの開発を中止し、関連するウェブ標準を支持している)。Chrome Web Storeでも同じアプローチが見られます。われわれは、ウェブ標準に非常に真剣に取り組んでいます。HTMLが多くの機能を提供する手段となるよう、常に注意していくつもりです。
個人的には、Gearsを開発したことが、オフラインHTML(ネットワーク接続がなくてもウェブアプリが動作する環境)の実現を早めるのに役立ったと考えています。Chrome Web Storeのアイテムを増やせば、その実現は必ず早くなると確信しています。
--Googleは、JavaScriptの改善を目指して、「Dart」を発表しています。それによって、ウェブアプリやブラウザ向けのプログラム言語が複数存在することになり、ウェブを断片化させる心配はないのでしょうか。
Pichai氏:われわれはその点について深く考えています。期待と野心をもって何かを行うときには、そのことをじっくりと考えるものです。われわれはDartを、できるだけ早い段階で発表しました。これからも、JavaScriptについてあらゆることに取り組んでいきます。われわれの方法では、DartでJavaScriptをコンパイルして、後方互換性をもたせることができます。ですから、Dartでプログラミングして、それが動かないということはありません。これは、ユーザーと開発者にとって大きなメリットになると強く確信しています。
われわれにはこれまでの実績があります。いかなる場合でも、標準化に向かって明確に取り組んできました。O3Dの件を考えてみてください。われわれは、3Dのためにかなりの作業を行っていましたが、一方で、WebGLには相当の勢いがありました。そこでわれわれは、WebGLに全力で取り組むと発表しました。O3Dから離れてWebGLを受け入れ、それをChromeに導入したのです。
--Chromebookを発表したとき、あなたはそれが消費者と企業の両方にとって望ましいものになると言いました。ビジネスとして好調なのはどちらでしょうか。
Pichai氏:われわれは、Chromebookを学校や企業に販売することに、深い興味を抱いています。学校と企業の方が販売チャンネルとしてはるかに直接的であり、Google Appsとも非常に強いつながりがあります。既に大規模な導入事例がいくつかあります。
それは、数年前のGoogle Appsの状況とよく似ています。企業ではパイロットプロジェクトが進められています。長い販売サイクルの活動となります。
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