そういった取り組みと同時に、Appleはサプライチェーンの調査結果について毎月の報告を行い、同社のサプライヤー責任に関するウェブサイトに掲載する予定だ。
iPhoneの成長:Appleが直近の四半期で「iPhone」を3700万台販売したことについて、Cook氏は「なかなか良い四半期」だったと表現した。同氏は、携帯電話市場の規模が、予測されていた15億台から20億台に増加するのであれば、そこには「大きなチャンスがある」とも述べた。
「われわれは今も、これまでと同じことに重点的に取り組んでいる。それは、世界で最も優れた製品を作ることだ。それだけに集中して、それを中心としたエコシステムを構築すれば、この巨大な市場をうまく利用する絶好のチャンスがあると考えている」(Cook氏)
ハロー効果:Cook氏によれば、「iPod」は「Mac」の売り上げに対して大きなハロー効果を及ぼしてきたが、それは主に先進国市場での話であって、人々が既に携帯電話で音楽を入手しているアフリカや中国、アジア、東欧といった地域ではそのような影響は見られていないという。Cook氏は、これはiPhoneの登場で変わったとしている。現在では、iPhoneと「iPad」で同じことが起こりつつあるとAppleは考えている。iPhoneを持っているユーザーは、タブレット端末も手に入れようとするからだ。
iPadの成長、開発者のエコシステム:Cook氏はiPadの普及について、今までで最もペースが速く、「幅広い」ものだと説明した。その理由は主に、iPadで採用しているテクノロジの多くが、その発売前から既に存在していたことにあるという。
「iPadは、それ以前に登場していたすべてのものに依存している。『iTunes』は既に定着していたし、App Storeもあった。人々はiPhoneに習熟していた。マルチタッチについても既に知っていた」(Cook氏)
Cook氏は、同社がiPad第1世代の発売に先立ってテストしていたころは、それが同氏のエネルギーや仕事の「80%から90%」を占めていたと付け加えた。
Cook氏は競合企業について皮肉も言っている。同氏は、iPadには専用アプリが17万以上あり、このインタビューが行われているのと同じホテルでカンファレンスを開催するとすれば、会議場が「参加者で隅々まで埋まる」とした。それは、「最高の」PCソフトウェアに取り組んでいる人々のためのカンファレンスとは対照的で、「その会議には誰も来ないかもしれない!」とCook氏は冗談を飛ばしている。
共食い現象:iPadはMacの売り上げを「多少」減らしているが、それよりも「Windows」搭載PCの売り上げを奪っている方が「多い」とCook氏は再度指摘している。同氏はまた、プレッシャーが高まれば、競合企業は「死に物狂いで新技術を導入する」ことを強いられるだろうとも述べている。
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