検索されたキーワードに関連する広告を表示する「リスティング広告」。検索するユーザーと広告主の間に、良好な接点を作ることが目的だというリスティング広告において、狙った結果を出すために何が必要かを示す。
「リスティング広告 プロの思考回路」(出版:アスキーメディアワークス)は、単にツールの使用方法を説明しているわけではない。たとえば、キーワードを決める際の考え方や戦略など、その過程も含めて細かく説明している。
そのため、広告効果が上がらない理由を見つけやすく、次にやるべきことが分かりやすい。さらに重要な要素として、キーワードをクリックして自社サイトに誘導できても、サイトそのものの更新が滞っていたり、在庫がなかったりといったネガティブな状況では、利益に結びつかないどころか重大な機会の損失だと戒める。
また、転職情報サイト、旅行代理店、レンタルサーバなどの事例を挙げて、具体的な失敗要因の分析と改善ポイントを浮き彫りにしているのも興味深い。まったく同じ業種がなくても、業種のパターンを応用して、自社に当てはめることができるだろう。問題の根本はシンプルで共通していることが多いからだ。リスティング広告で思うような成果があがっていなければ、本書が広告方法を見直す際の良い手引き書となるだろう。
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