『超』整理法を提唱し、早くからGmailを利用したデジタルアーカイブの重要性を説いてきた野口氏が放つクラウド活用法。スマートフォンとクラウドを存分に利用したデジタルオフィスの実現により、仕事のみならず生活スタイルそのものが、いかに変化するのか。
「クラウド『超』仕事法」(出版:講談社)では、前半はクラウドを利用した仕事法、後半はクラウドによって変わるビジネス環境について書かれている。そのため、「クラウドとは一体どのようなものか」と漠然とした疑問を抱いている人でも、クラウドが自分や社会にもたらす影響について理解を深める助けになるだろう。
野口氏は、メモや記事などすべての情報をスマートフォンでクラウドに保存することを推奨している。参照や再利用が簡単だからだ。本書では、野口氏ならではの経験に基づく豊富な実例が数多く示されており、新鮮な驚きがある。たとえば、記事をスマートフォンのカメラで撮影して保存する際の注意点、ストレージサービスの比較など、かゆいところに手が届く情報提供はさすがだ。
「超」整理手帳によるスケジュール管理についても、iPhone/iPad版「超」整理手帳と紙の手帳とを併用することで、「一定期間の一覧性の確保」と「メモのクラウドへの保存」を同時に簡単に実現できるようになり、利便性が向上したという。
しかし、すべてをデジタルに移行するのかといえば、そうではない。入力の速さと広範囲の一覧性は紙の方が優れているため、「考える仕事」などは紙に向かって行うという。それぞれの道具の持つ良さを目的に応じて使い分けるのが重要であり、こうした使い分けの方法は、すでにクラウドを活用中の諸氏にも十分に役立つはずだ。
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