Adobe Systemsは、同社の「Creative Suite」アップグレード価格に関する苦情を受け、同ソフトウェアの旧バージョンを購入済みのユーザーに向けて新しいオプションを提供することにした。
「Creative Suite 6」(CS6)ソフトウェアバンドルを2012年前半に発売予定の同社は、「CS5」または「CS5.5」を購入したユーザーのみに対してアップグレードを提供するとしていた。この措置は、特にNational Association of Photoshop Professionals(NAPP)の会長を務めるScott Kelby氏が公開書簡でアップグレード価格に対して不満を述べたことを受け、物議を醸していた。
そこでAdobeは予定を変更し、「CS3」および「CS4」のユーザーにもアップグレードを提供することにした。詳細はまだ明らかにされていないが、このアップグレードサービスは2012年末まで有効となる予定だ。
このアップグレード価格は、Adobeソフトウェアの無期限ライセンスを希望するユーザー向けのものである。しかし同社は、「Adobe Creative Cloud」と呼ばれる新サービスの基幹である新しいサブスクリプションプランにユーザーを誘導したいと考えている。
今回Adobeが予定を変更する前は、このサブスクリプションプランが、CS4以前のソフトウェアを使用するユーザーがCS6を取得できる唯一の手段となるはずだった。
サブスクリプションプランに登録するユーザーは、月間または年間使用料を支払うことにより、「Photoshop」「Illustrator」「InDesign」「After Effects」「Premiere Pro」といった個々の製品から、全製品を含む「Master Collection」にいたるまでのすべてを利用することができる。同プランにはさらに、ファイルを共有および同期するための20Gバイトのオンラインストレージ、ウェブフォント用の「TypeKit」サービスへのアクセス、コンテンツを「iPad」アプリケーションに変換するための「Digital Publishing Suite」の使用、「Android」および「iOS」搭載タブレット向けの各種「Touch」アプリケーションが含まれる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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