特許獲得競争への参加が遅れたGoogleは知的財産権を拡充する取り組みを続けており、今回、出願中のものも含めて200件以上の特許をIBMから取得した。
米国特許商標庁(USPTO)のウェブサイトによると、Googleは、記録上2011年12月30日に188件の特許と29件の出願中特許をIBMから取得したという。条件は開示されておらず、両社とも特許譲渡があったことは認めたものの、この取引についてコメントすることは控えた。
スマートフォン分野で売り上げとリーダーシップを確保する戦いにおいて、特許は重要な役割を果たしてきた。しかし、2007年に携帯電話事業に参入したばかりのGoogleは特許ポートフォリオが貧弱だったため、知的財産訴訟に対して脆弱だった。
特許侵害で訴えられた企業の一般的な防衛策、すなわち原告も自社の特許の1つを侵害していると主張して、反訴をほのめかすという手法をGoogleが講じられないことが多かったのはそのためだ。この手法は、法的争いを防ぐクロスライセンシング契約につながる。
特許ポートフォリオが限られているGoogleは標的にされてきた。同社はこの6カ月、IBMなどから積極的に特許を買収している。Googleの最高経営責任者(CEO)であるLarry Page氏はMotorola Mobility買収の理由について、特許ポートフォリオを拡充したいからだと述べた。この買収はまだ手続きが完了していない。
今回IBMから得た特許において、携帯電話に関したものはそれほど多くない。その代わり、データベースに関した知的財産は充実しており、「データベース非対応製品向けデータベースインターフェース」と題された特許6442548や「リレーショナルデータベースにおけるオブジェクトモデルデータ再構築の方法およびシステム」と題された特許7831632が含まれる。
Googleにとって、これらの特許は現在係争中のOracleとの訴訟で役立つかもしれない。Oracleは2010年8月、同社が2010年にSun Microsystemsと一緒に買収したJavaに関連する著作権と特許を侵害されたとして、Googleを訴えた。2012年に法廷での審理が開始される見通しの本件では、両社とも公然と相手を非難している。今回の買収で手に入れるデータベース関連特許によって、Googleは、Oracleに和解を促すための武器を獲得できるかもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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