Digitude Innovationsという会社は、製品を製造するのではなく、特許使用料を目的として他の企業を訴えるために特許を取得する企業として知られている。Tech Crunchの報道によると、そのDigitude Innovationsが2つの特許をAppleから入手し、技術系企業を相手にロイヤリティの支払いもしくは製品の販売停止を迫るために利用しているという。Digitudeは同特許を根拠にAmazon、HTC、LG、Nokia、Research In Motion(RIM)、サムスン、ソニーを訴えていると報じられている。
Appleはコストのかかる法廷闘争を避けるためにDigitudeと協定を結ばざるを得なかったのかもしれない。Digitudeは「特許コンソーシアムを構成し、消費者向け電子製品および関連する技術分野における重要な技術を獲得、集約、ライセンス供与する」ことを目的として2010年に設立された。バージニアに拠点を置く同社は2011年4月、「消費者向け電子製品の世界的大手企業の1社と最初の戦略的提携を完了した」ことを明らかにした。
Digitudeはその企業名を明かしていないが、どうやらAppleが相手だったらしい。Digitudeは先ごろ、製品の輸入禁止の権限を持つ米国際貿易委員会(ITC)に対して、以前Appleが所有していた2つの特許を根拠に数多くの企業を相手に提訴した(PDF)、とTech Crunchは報じている。
特許の譲渡は、実体が不明のCliff Islandという会社を通じて行われたようだが、この会社は名前のみの存在らしい。
さらに大きな謎は、Appleがなぜこのようなことをしたのかだ。Tech Crunchは考えられる理由として、Appleが特許使用料を手に入れるためDigitudeを「刺客」として利用している、あるいは、Digitudeに付きまとわれたAppleが宥和策として2件の特許を譲渡した、という2つのシナリオを挙げている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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