Androidの改造マニアたちは「Android 4.0」(開発コード名「Ice Cream Sandwich」)を既存の端末で使えるようにしようと熱心に取り組んでおり、そうした取り組みの最初の成果が現れつつある。ただしこれには対応する携帯端末が必要だ。
Androidの非公式バージョンを開発している「CyanogenMod」プロジェクトでは、Googleが提供するIce Cream Sandwichのソースコードをベースにしたバージョン「CyanogenMod 9」(CM9)に取り組んでいる。CM9の初期ビルドは、アルファ版が「Samsung Nexus S」向けに、ベータ版が「Samsung Galaxy S」向けに提供されている。
プログラマーのKoushik "Koush" Dutta氏は米国時間11月27日付の「Google+」への投稿で、「Nexus S向け『CyanogenMod 9 Alpha 11』は間違いなく要チェックだ」と書き込んでいる。さらには非常に完成度が高いとして、同氏は「日常的に使用できる」と付け加えた。
Ice Cream Sandwichでは、Androidに数多くの新機能を追加している。なかでも特徴的なのは、スマートフォン向けの「Android 2.x」と、Googleが市場への投入を急いだタブレット向けの「Android 3.x」(開発コード名「Honeycomb」)を統合した点だ。
Googleは、Androidの各バージョンにおいて開発完了後にソースコードを一般公開している。Ice Cream Sandwichの場合、同社はこのOSを初めて搭載したサムスンの「Galaxy Nexus」が出荷開始となる直前の11月14日にコードを公開した。Galaxy Nexusは、米国を含む世界の大多数の地域でまだ発売されていない。
Androidの開発自体は非公開で行われるが、最終的にはオープンソース化されているため、Androidファンはそれに自由に手を加えて、たとえばIce Cream Sandwichが初代Android端末上でどの程度動くか確認するといったことが可能になる。
Ice Cream Sandwichを他の端末でも利用できるようにしようと進行中の取り組みは数多くある。市場に出回っているAndroid端末の数の多さや、プログラマーたちがAndroidの開発によって人気のモバイル市場で存在感を発揮できるチャンスが得られるという事実、こういった取り組みを除けばAndroid端末の所有者の多くが最新のAndroidを入手できる方法は他にないという悲しい現実を考えれば、それも驚くべき話ではない。
具体的に見てみると、Ice Cream Sandwichの非公式バージョンは「Samsung Galaxy S II」および「HTC Sensation」向けのものが存在するほか、「Samsung Galaxy Tab 10.1」やSony Ericssonの「Xperia X10」にも提供されることになっている。また、「HTC Desire」とSamsung Galaxy S II向けの初期バージョンもある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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