「Droid」から「Roboto」への「Android」フォントの移行は、Googleが単にシステムフォントを切り替えるだけと思えるかもしれない。
だが、最新の「Android 4.0」(開発コード名「Ice Cream Sandwich」)に採用されるRobotoフォントは、オタクっぽい名称ながら、実用性とともに人間らしさを高めるように設計されている。
GoogleでAndroidのデザインを担当するMatias Duarte氏は米国時間11月10日、Google+への投稿で次のように述べている。「新しいフォントは・・・わかりやすくて親しみやすく、Androidを魅力的にし、もう少し人間らしくするものでなければならなかった」
GoogleのAndroidのデザインは、控えめに言っても美的な魅力に欠け、最悪の場合は実用一点張りで醜いとけなされ、評判はさんざんだった。同社はAndroid 4.0のマーケティングを盛り上げる方策の一環として、Androidが美しさ、使いやすさ、実用性に関してAppleの「iOS」に匹敵することを証明する仕事を、傑出したデザイナーであるDuarte氏に任せた。
Duarte氏は、力強く実際的な調子で「Roboto」について説明した。
「『Galaxy Nexus』に搭載されているようなウルトラHDディスプレイを最大限に利用しつつも、『Nexus S』に搭載されているような低解像度ディスプレイでもくっきりと読みやすいものにしたかった・・・
Robotoの側面がまっすぐな大文字や、陸上競技トラックのような独特の丸みを帯びた文字は、システムフォントにおけるわれわれのニーズにぴったりだと分かった。スペースの効率がよく、ユーザーインターフェース(UI)でごく一般的な短い簡潔なメッセージに使っても紛れることがない。Droid用に開発された従来のデザインとの互換性も高い。ほとんどの場合、同じサイズのRobotoの文字が占めるスペースも変わらないからだ。それでいて、字形がより構造化されていることから、Robotoではさらに文字を小さくしたり、行間を狭くしたりすることが可能で、詰まった印象を与えずに画面により多くの情報を表示できる」
高解像度ディスプレイはGoogleにとって特別な関心事だ。「Droidでは、われわれがAndroid 4.0に求めていた開かれた感覚と情報密度の両方を実現するのに苦労していた」と、Duarte氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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