グリーは11月2日、2012年6月期第1四半期(7~9月期)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比145%増の304億3200万円、営業利益は同168%増の166億4600万円、経常利益は同165%増の165億2800万円、純利益は同156%増の94億4900万円となった。
有料課金収入の順調な伸長(直前四半期比49.5%増)に加え、広告メディア収入も同8.2%増と堅調に推移したことから、過去最高を更新した。有料課金収入におけるスマートフォンの比率は2割近くに増加している。また、1月に子会社化したアトランティスのスマートフォン向けアドネットワーク事業が大きく貢献した。
グリー代表取締役社長の田中良和氏は、「日本において我々の想定している以上に(フィーチャーフォンから)スマートフォンへの転換が進んでいる」とコメント。グリーとしてスマートフォン向けサービスや対応を強化したことが業績に影響したと語る。
直前四半期に183億8700万円だった有料課金収入が、同四半期は275億300万円と大幅に増加している点については、「日本における会員数が劇的に伸びたのではなく、ゲームの利用が進んでいる。より面白いゲームを作っていければ、まだまだ多くの人に利用していただけるというポテンシャルが、このマーケットにはあると証明できた3カ月だと思っている」と語り、ソーシャルゲームはさらなる成長を見込める分野だと説明した。
グループ全体の会員数は世界中で合計1億5540万人。そのうち日本の会員数は17.8%となる。米国、欧州、中国など世界で提供するスマートフォン向けアプリは7500本を突破。日本では659本のアプリを提供し、うち200本が課金アプリとなる。
グローバル展開も積極的に実施し、第1四半期はアジア、欧州、南米の5カ国に新たな子会社を設立したほか、Tencentに続き、mig33でも「GREE Platform for smartphone」と仕様を共通化したプラットフォームを7月にリリースした。
下期には、API/SDKを統一したグローバルなワンプラットフォームの提供を開始するほか、海外の約1万9000社のデベロッパーネットワークをグリーの開発パートナーに統合する予定だ。
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