企業がタブレット端末を導入すべき理由--6つの利用法

Patrick Gray (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 石橋啓一郎2011年10月13日 07時45分

 タブレット端末は優れたフォームファクタを持ち、消費者市場では明らかに人気を得つつあるが、企業での利用には合わないというのが一般的な評価だ。タブレット端末ついてはロジスティクスの観点からいろいろと問題が指摘されており、これにはセキュリティ、管理の手間、プロビジョニングなども含まれる。しかし、もっとも大きな理由は、魅力的な企業向けアプリケーションが多くないということだ。あるいは、実際にはあるのだろうか。

 先日、Jack Wallen氏はタブレット技術から恩恵を受けられる職業についての記事を書いた。この記事では、企業に焦点を当てたい。1台のタブレットではあまり役に立たないかも知れないが、以下に挙げるような企業単位の利用法で、大規模に導入することを考えてみて欲しい。あるいは、限定的な試用でもいいだろう。

現場サービス

 タブレット端末はほとんどの時間を現場で過ごす職種の人には魅力的なソリューションに思える。タブレット端末は印刷された文書の代わりになる可能性があり、現場で作業する人に対して、電子メールと基本的な企業アプリケーションに対する、簡単でメンテナンスをあまり必要としないアクセス手段を提供してくれる。タブレット端末は、簡単に更新できる技術マニュアルライブラリから、注文入力ポータル、署名入力ツール、地図化および追跡システムに至るまで、さまざまな役割を果たせる可能性がある。コストが現在の無骨なタブレット端末の3分の2から半分になれば、これらのデバイスはほとんど必要不可欠のものと考えられるようになるかもしれない。

役員・知識労働者用端末

 タブレット端末は、ミーティング中で使うには驚くほど効果的なツールだ。カレンダーや電子メールにも簡単にアクセスでき、ほとんどの標準的なMicrosoft Office文書を、素早く閲覧したり共有したりできる。タブレット端末は、ノートを取ったり共有する際にも、開いたラップトップのように壁を作らないし、バッテリーが一日中持つという利点もある。

 多くの組織は、すでにダッシュボードや重要なモニタリングアプリケーションが組み込まれたウェブベースのポータルを持っている。これらをタブレットに載せれば、移動中の役員がモニタリングすることも可能だ。役員が部下に高性能なコンピュータで「力仕事」をやらせておけば、タブレット端末でも十分ということはあり得るだろう。

便利さ(ただし必ずしも環境に優しいとは限らない)

 タブレット端末は、膨大な文書をなくすには素晴らしい手段だ。トレーニングマニュアルや技術マニュアルから、動画ベースの製品デモ、価格や顧客リストといった変化の早い情報まで、様々な文書を扱うことができる。多くの企業は、すでにこの種の情報を何らかの形でオンライン上で公開しており、これをタブレット端末で利用できるよう適応するには、専用のウェブサイトや、タブレットからアクセスできるストレージを用意するだけでいいかもしれない。ただし、タブレット端末の導入が「環境に配慮するためのソリューション」として売り込まれた場合は、注意が必要だ。わたしは最近のタブレット端末の材料に関する専門家ではないが、タブレット端末に有害物質や大量のエネルギーを必要とする製造技術が使用されているのは確実であり、これらはおそらく、特に環境に優しいとは言えない。

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