「Windows」の起動時間短縮にかけるMSの取り組み--「Windows 8」のハイブリッドな手法

Stephen Shankland (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2011年09月13日 14時56分

 Microsoftは同社OSを使うときに悩みとなる部分に対処する。同社によれば、「Windows 8」の起動時間は、「Windows 7」搭載の同じマシンを起動する場合よりも30%~70%高速だという。

 筆者にとって、これは耳寄りな情報だ。

 悲しいかな、筆者はMicrosoftがWindowsの起動を高速化すると話すのを過去に何度も聞いており、特に、Microsoftが直接管理できないサードパーティー製ソフトウェアがその責任の一端を担っていることを考えると、それが本当に実現するのかどうかについては懐疑的だ。しかし、Microsoftは今回、再起動前からコンピュータの状態の一部を保持するという、これまでより劇的なアプローチを採用することで、この問題に取り組んでいる。

 具体的に言うと、Windows 8は完全な再起動と低電力の休止状態の中間となるハイブリッドな手法を用いる。さらに、Microsoftはシステムが休止状態から復帰する作業を複数のプロセッサコアに振り分けることで、その動作を高速化している。

 WindowsプログラムマネジメントディレクターであるGabe Aul氏は米国時間9月8日のブログ投稿で、「Windows 7と同様にわれわれはユーザーセッションを閉じるが、カーネルセッションは閉じずに休止状態にする。休止状態にあるシステムの再開は、完全なシステム初期化の実行よりも負担の少ない作業なので、その動作は速くなる。また、われわれは新たにマルチフェーズでの再開機能も追加したので、さらなる高速化が実現されている。この機能は、マルチコアシステムのすべてのコアを並列使用することが可能だ」と述べた。

 Microsoftは高速な起動時間やスリープからの再開時間を提示するが好きだが、このブログ投稿も例外ではない。プログラムマネージャーのEmily Wilson氏は、ノートPCが(筆者のストップウォッチの計測で)8秒で起動することを示している。

 筆者はこのような動画を過去に見たことがあるが、筆者のWindows 7搭載ノートPCは起動に2分以上を要する。不要なもの一掃するため数カ月前にOSを再インストールしたにもかかわらず、それだけの時間がかかるのだ。筆者の疑念はここから来ている。

このグラフは、以前のシステム状態のリサイクルによってWindows 8の再起動時間をどれだけ高速化できるかを示している。
このグラフは、以前のシステム状態のリサイクルによってWindows 8の再起動時間をどれだけ高速化できるかを示している。
提供:Microsoft

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