もう2点、指摘しておくことがある。1つは、Aul氏がこの高速起動のテクノロジによって、従来型ハードドライブと、高速なフラッシュメモリを使用するソリッドステートドライブ(SSD)の両方で起動時間を短縮できると約束していることだ。
もう1つは、この高速起動プロセスは、Unified Extensible Firmware Interface(UEFI)と呼ばれる新しいファームウェアの手法と連携させるとより効果的に機能するということだ。ファームウェアはコンピュータが最初に起動するときに実行される低レベルのソフトウェアで、旧式のBIOSアプローチはレガシーコードや非互換性などの問題を抱えていることで知られている。
「従来型のBIOSを備えたシステムよりも、UEFIを使って構築されているシステムの方が、起動前の時間を大幅に高速化できる可能性が高い。これはUEFIの方が本質的に高速だからではなく、何年も前の実装の可能性があるBIOSの上に構築していくよりも、UEFIをゼロから記述した方が実装を最適化しやすいからだ。幸い、大半のシステムおよびマザーボードメーカーがすでにUEFIの実装を開始しているため、こうした高速起動は新しいシステムで普及していくだろう」(Aul氏)
再起動時に本当にまっさらな状態から起動したいユーザーは、「再起動」のコマンドを使って従来の方法で起動を行うことができる。さらにコマンドプロンプトに「shutdown /s /full / t 0」というコマンドを入力することも可能だ。
そうしたコマンドがあまり必要にならないことを筆者は願っている。筆者の「Mac」の水準にはまだ到達していないとはいえ、経験から言って、Windowsのスリープや休止状態からの再開は年を経るごとに改善されてきている。
もちろん、実際問題としてこの新しいプロセスで起動時間が本当に高速化されるのかどうか、筆者は慎重な姿勢をくずさない。だた、それが杞憂に終わることを願っている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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