リークした「Windows 8」のビルドを調べた人が数カ月前に発見していたように、Windows 8では、サーバだけでなく、クライアントにもMicrosoftのハイパーバイザーが入っている。米国時間9月7日、Microsoftは「Building Windows 8」ブログにて、この事実を正式に認めた。
Windows 8クライアントにおけるHyper-Vに関するMicrosoftのブログ記事にあるように、PCにHyper-Vを統合するからといってMicrosoftはHyper-Vのライセンスを変更するつもりはないようだ。Hyper-VプログラムマネージャのMathew John氏は、「VM(仮想マシン)で使用するOSにはライセンスが必要だ」と記している。ブログ記事では、Windows 8のどのエディションでHyper-Vが統合されるのかについても特定していない。
2011年6月、WindowsNow.comのブロガーRobert McLaws氏が、「Hyper-V 3.0」がWindows 8クライアントのコードの中に入っていることを発見した。McLaws氏はその際、最新のHyper-Vはストレージ、メモリ、ネットワークなどの分野でさまざまな強化が加わっていると報告していた。また、最新の仮想ハードドライブフォーマットとなる.VHDXのサポート、4コア以上への対応も加わっているという。
2009年にさかのぼるが、Microsoftのフランス支社のセキュリティ&技術ディレクターがWindows 8を考慮に入れた将来のシナリオを打ち出していた。Hyper-V v3、アプリケーション仮想化技術「App-V」、デスクトップ仮想化技術「MED-V」の組み合わせにより、ほぼ全てのアプリケーションが仮想的に動くというものだ。
Hyper-VをWindows 8クライアントに統合することで、MicrosoftはWindows 8の土台のアーキテクチャ変更に影響されることなく、レガシーのWindowsアプリケーションをサポートする方法を得られることになる。だが、ブログ記事でJohn氏はこのシナリオには触れずに、Hyper-Vをクライアントに統合する目的について、以下のように記している。
「Hyper-Vにより、開発者とITプロフェッショナルは、さまざまなマシン上で利用したり、テストできる、効率とコスト効果に優れた環境を構築できるようになる」。
Microsoftの代表者は2011年7月、「Windows Server 8」(おそらくは、Windows 8クライアントと同じ技術内容と思われる)におけるHyper-V技術を披露している。ここで、Windows Server 8の「Hyper-V Replica」技術は16以上の仮想プロセッサ上のワークロードをサポートする、とMicrosoftは説明している。
アップデート:複数の人がTwitterで、Windows 8でのHyper-V統合により何が実現するのか活発に意見している。以下にいくつか紹介する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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