1年前にMicrosoftが「Windows 8」クライアント--サーバだけでなく--にハイパーバイザーを統合する可能性について書いたが、その際にさまざまな話を聞いていた。わたしには非現実なことに思え、とても不可能だと感じていた。
そして米国時間6月20日--最新のビルドである「Windows 8 Milestone 3」(No. 7989)がウェブにリークして数日後--のことだ。最新の情報を調べていると、WindowsNow.comのブロガー、Robert McLaws氏がなんと、「Hyper-V 3.0」がWindows 8クライアントコードベースに入っていることを発見した。
「(Hyper-V 3.0は)以前から入っていたようだ。しかし、コンシューマー機能へのフォーカスとx64ビルドがないことがリークされており、Hyper-V 3.0に気が付かなかった」とMcLaws氏はブログに記している。
McLaws氏によると、最新のHyper-Vには新しいストレージ、メモリ、ネットワークなどの分野でさまざまな強化が加わっているという。4コア以上への対応、仮想ハードドライブフォーマット.VHDXのサポートなども加わっているとのことだ。
2009年、Microsoftのフランス支社のセキュリティ&技術ディレクターがWindows 8を考慮に入れた将来のシナリオを打ち出していた。Hyper-V v3、アプリケーション仮想化技術「App-V」、デスクトップ仮想化技術「MED-V」の組み合わせにより、ほぼ全てのアプリケーションが仮想的に動くというものだ。アプリケーションの中には、アプリケーションとOSを組み合わせた仮想マシン内で動くものもある。つまり、「Windows Vista」上で動くアプリケーションや一部Linux上で動くアプリケーションなどだ。(現在、App-VとMED-V技術は、「Microsoft Desktop Optimization Pack」バンドルの一部として「Microsoft Software Assurance」顧客のみに提供されていることを付記しておく)。
Hyper-VをWindows 8クライアント内に組み込むことは、Windows 8の土台のアーキテクチャ変更に影響されることなく、レガシーのWindowsアプリケーションをサポートする方法につながる可能性がある。
これ以外にMicrosoftの次世代仮想技術が影響しそうな分野が、Windowsアップデートだ。これについては、Ma-Config.comのCharon氏が1年前に説明している。今後、Hyper-V 3.0経由で仮想マシンの全てを管理することが重要になるだろう。おそらく、新しい「Windows Update」メカニズムを利用して、オフ時に仮想マシンをアップデートしたり、サードパーティーのアプリケーションをアップデートするなどの管理が可能になりそうだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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