ある情報筋が米CNETに話した情報によると、Hewlett-Packard(HP)は2010年に、LGやサムスンなどに対しPC部門売却の話を持ちかけていたという。
HPの売却提案に詳しい情報筋によると、HPは2011年8月の発表よりはるかに前の2010年後半、LGとサムスンに売却を打診していたという。HPは2011年8月の決算発表時、同社PC部門のために「戦略上あらゆる選択肢を評価」する意向を明らかにした。
HPは、PC以外にも広範な事業を手がける大企業への事業売却を図るという当時の戦略の一環として、LGとサムスンに話を持ちかけたと情報筋は話す。理論的にPCは売却先企業の事業のほかの部分を補完することになっていたと情報筋は述べた。
世界最大のPCサプライヤーであるHPは現在、外部の企業にPC部門を売却するのではなく、同部門を分離する方向に傾いている。HPの広報担当は先週米CNETに対し、「われわれは別の企業としてスピンオフすることを望んでいる。HPの株主や顧客、従業員の利益に最も合致するのはスピンオフだろう、というのが現在の作業仮説だ」と述べた。
HPは、PC部門を分離することで「変化の予測や迅速な顧客対応により適した俊敏な組織」を構築できるという内容の新聞広告も公表している。
この新聞広告の目的は、投資家の不安を沈めることだ。IDCのアナリストであるBob O'Donnell氏は先週米CNETに対し、「HPが今行っているのは、自分たちの立場を強化することと、HPが企業として生み出してしまったFUD(恐怖、不安、疑念)を克服することである」と述べた。
米CNETは、HPにサムスンとLGに関するコメントを求めたが、すぐには回答を得られなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」