米国時間8月24日午後、すべてのテクノロジ業界の人々は衝撃を受けた。さらに、Appleの最高経営責任者(CEO)のSteve Jobs氏が辞任するという話が広まるなかで、Appleの熱烈なファンやユーザーは、同社や同社の今後の製品を信奉し続けるべきかどうか決断しようとしている。
明らかなのは、テクノロジ業界だけでなく、ビジネス界全体を見ても、Jobs氏ほど自分の会社や業界に幅広く大きな影響を与える人物はほかにはいないということだ。そしてAppleの株価にすぐに影響が出たことが示すように、多くの人は、Jobs氏のいないAppleは同氏がいたころに比べれば見劣りがするのではないかと心配している。
Cult Of Macブログの編集者であるLeander Kahney氏は、次のように述べている。「今日は悲しい日だ。テクノロジにとっては悲惨な日だ。Jobs氏は文化に多大な貢献をしている。彼はあらゆる人の暮らしに大きな影響を与えてきた。Jobs氏が開発してきた製品は、電話や車と同じくらい重要なものになっている。今や誰もがテクノロジに夢中だ。誰も彼に追いつくことはできない。たとえ(Bill)Gates氏でさえも」
しかし、テクノロジの専門家で、Waxy.comを運営するブロガーのAndy Baio氏は、24日の午後はJobs氏の健康を心配して過ごしたが、「『Mac』や『iPod』『iPhone』『iPad』の開発やデザイン、販売は、1人の人物によって行われたわけではない」と述べている。
テクノロジ業界やビジネス業界は、Jobs氏のCEO辞任が持つ意味について頭を悩ませている。しかしBaio氏は、Appleがイノベーションリーダーである時代は終わったのではと思い悩む人々への助言として、「Appleにいる、才能にあふれた素晴らしい人たちを温かく見守ってほしい」と語っている。
Appleほど熱心なファンが多い企業はおそらくないだろう。特に、2度にわたるSteve Jobs氏のCEO在任期間には、そうしたファンが多かった。「Mac信者(cult of Mac)」という言葉はまさに、Jobs氏がAppleやその製品、そして社会一般に長い間与えてきた、幅広い文化面での影響をよく表している。
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