先述したように、筆者のデバイスはアプリとコンテンツで満杯になっている。現在、筆者のiPhoneには164種類のアプリがインストールされているが、これでも削減した方だ。「iTunes」の累積的なアプリライブラリには、1318種類が保存されている。幸いAppleのシステムでは、iPhone上のアプリが1種類であろうと1000種類であろうと関係ない。なぜなら、アプリはiCloudの容量制限にカウントされないからだ。ユーザーが購入した音楽や書籍、テレビ番組、さらに「Photo Stream」共有機能を使用して同期した写真もカウントされない。ただし、(Appleから購入されたものではない)それらのメディアコンテンツを含む一部のアプリケーションは、ほかのアプリケーションよりも多くの容量を消費することがある。
iCloudでストレージが必要になる本当の理由は、そのバックアップサービスのためだ。iTunesを介してコンピュータ上にデバイスのバックアップを保存する予定なら、この機能は完全に任意だ。しかし、iOS 5をiTunesがインストールされたMacやPCと関連付けずに使いたい場合、iCloudのバックアップサービスは大きな安心感と利便性を提供する。このバックアップサービスは、コンピュータやデバイスの正確なイメージをAppleのサーバ上に保存することで、そのコンピュータやデバイスが深刻な事態に陥ったときの支援となる。コンピュータやiPhoneが高度3万フィート(約9144m)を飛ぶ飛行機の窓から飛び出して、溶岩の中に落ちたらどうなるか。そのときは、代替のiOSガジェットが何事もなかったのかのように、失われたデバイスのバックアップをAppleのサーバから取得する。
その意味でiCloudストレージは、先行の「MobileMe」が「iDisk」仮想ストレージドライブで提供していたようなファイルを別の場所へ移動するという考え方を完全に放棄している。iDiskと異なり、iCloudストレージはユーザーがそれぞれのiOSデバイスに保存しているデータをバックアップする機能と、デバイスAのデータをBとCとDでも、そしてB、C、Dのデータも同様に利用できるようにする機能を組み合わせたものだ。Appleはそのシステムにさらなるコントロール機能を追加しており、ユーザーは各デバイス間で同期させたい要素をアプリケーションとそのデータに至るまで選択できる。
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