2011年秋に予定されている「iCloud」の完全リリースに先立って、Appleは開発者が確認作業を行えるように、iCloudのウェブサイトを公開した。
iCloud.comに開設された新サイトは、Appleの「MobileMe」サービスとともに2012年に閉鎖されるMe.comに似たフロントエンドを採用している。ユーザーはウェブ電子メールの閲覧や連絡先の管理、カレンダーイベントの閲覧および編集、「Find My iPhone」ツールへのアクセスなどができる。新たに追加されたのは「iWork」向けのウェブアプリケーションで、このアプリケーションはAppleの「Keynote」や「Pages」「Numbers」といった「iOS」アプリケーションで作成された文書を対象とするiCloudのファイルストレージを表示する。
この控えめなローンチに関して1つ意外だったのは、Appleが6月のWorldwide Developers Conference(WWDC)で行ったiCloudの正式発表前に流出したログイン画面と、実際のログイン画面が同じであることだ。Appleはそのとき、iCloudがウェブフロントエンドを備えていることには言及しておらず、その数週間後に初めてそれを明言した。
新たにローンチされたサイトを発見したのは、9to5macのようである。Appleは同社の開発者サイトで、このサービスに言及していない。
MobileMeとそれに伴うウェブサイトの正式なサービス終了日は、2012年6月30日だ。Appleによると、それまでの間は、たとえユーザーがアカウントをiCloudに移行させたとしても、廃止予定のMobileMe機能を利用し続けることが可能だという。それにより、「iWeb」や「iDisk」、「Apple Gallery」サービスのユーザーはMobileMeが永遠に閉鎖されてしまう前に、自分のファイルをほかのホスティングプロバイダーに移す十分な時間を確保することができる。
Appleは、最高経営責任者(CEO)のSteve Jobs氏がWWDCの基調講演者を務めることを発表するプレスリリースの中で、iCloud.comという名前を明らかにしたが、それよりもはるか前の2011年4月下旬にiCloud.comドメインを約450万ドルで取得したといううわさだ。
太平洋時間午後4時38分更新:Macrumorsは、AppleがiOS向けiWorkソフトウェアのプレリリース版の提供を開始していることを発見した。同社はiCloudの「Photo Stream」機能を含む、「iPhoto 9.2」の第2ベータ版も公開している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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