Appleとサムスン電子の間の法的な争いは欧州にまで拡大している。欧州ではAppleが、「GALAXY Tab 10.1」の販売を欧州連合(EU)のほとんどすべての国において禁止する仮差し止め命令を勝ち取った。
Foss Patentsによると、Appleが求めた仮差し止め命令がドイツの裁判所で認められたという。販売禁止は、オランダを除くすべてのEU加盟国に適用される。Appleは、これまでの訴えと同様に、GALAXY Tabが「iPad」に使用されている技術を違法に模倣していると主張している。
Appleはドイツのデュッセルドルフにある地方裁判所に対し、違反行為ごとに35万ドルの罰金、または、サムスン幹部の収監を求めているとFossは伝えている。
この争いは、「Android」をサポートするさまざまな企業とAppleの間で繰り広げられているより広範囲にわたる対立の一部である。GoogleのモバイルソフトウェアであるAndroidの勢力が高まるに伴い、Appleは、Androidをサポートする主要企業数社を提訴することで、その動きを牽制しようとしている。
今回の仮差し止め命令は、オーストラリアでの動きに似ているように思われる。オーストラリアでもAppleは、GALAXY Tab 10.1の販売禁止を模索している。サムスンは米国版の販売を停止することに合意したが、Apple承認版を販売すると主張している。
米国では、Appleとサムスンは互いを相手取り、裁判所と米国際貿易委員会(ITC)の両方において、数件の申し立てと訴訟を起こしている。
多様なAndroid搭載タブレットが市場においてある程度の成功しか収めていない中、サムスンは、iPadに対抗できる最も近い位置にいる。同社のGALAXY Tabは、Appleのタブレットよりも薄く軽量で、価格も同等である。
今回の仮差し止め命令について、Appleとサムスンのコメントを直ちに得ることはできなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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