可能性はある。Apple製品のディスプレイを大量供給しているLGは、「標準的な液晶パネルの1.5~2倍の解像度」という「超」高解像度の9.7インチディスプレイを開発中だといわれている。またサムスンでは、より省電力性に優れた10.1インチワイド画面(ディスプレイ解像度2560×1600、300ppi)の開発が進んでいる(Appleによれば、300ppiは人間の網膜では個々のピクセル識別が不可能なレベルだという)。これらのディスプレイがiPadの製造コストをどの程度押し上げるかは不明だが、かなりのコスト増になると考えた方がよいだろう(iSuppliによれば、「iPad 2」のディスプレイ部分のコストは約127ドルだという)。
多くの人々は、内蔵の「PowerVR SGX 543MP2」グラフィックプロセッサとともにiPad 2を動かしているAppleのA5チップでは、2048×1536(現在のディスプレイ解像度の実に4倍)の解像度は処理不可能とみている。その真偽のほどは不明だが、Appleがバッテリ駆動時間という課題に取り組まなければならないことは確かだろう。現状、筆者のiPad 2のバッテリ駆動時間は初代「iPad」のものより著しく短くなっている(バッテリ駆動時間に関するAppleの公式発表がどうであれ、とにかく差がみられるのだ)。
そのため、チップとディスプレイ両方が省電力性を年々高めているとはいえ、筆者はAppleが2011年秋にA6チップをリリースしてくる可能性はかなり低いとみている。うわさでは、A6チップはクワッドコアとなる予定だが、熱の問題のために今後発売される「iPhone」では使用されないという。
超高解像度のディスプレイが役立つのは、ある程度精密な表示を必要とする、解像度の高い画像やドキュメントだろう。電子書籍では、文字をシャープに表示することも可能だ。そしてゲームについていえば、より高解像度のグラフィックは、特定のタイプのゲームではさらにリアルな表現を可能にしてくれるだろう。だが問題なのは、そのために何を犠牲にするのかだ。Appleが従来のiPadよりバッテリ駆動時間で劣る製品を発売することはないだろう。
これまでの例から判断するなら、全くない。以下はニュースサイトEngadgetの元編集長であり、thisismynext.comで初めてこのうわさに言及した人物であるJoshua Topolosky氏が、iPad 2の発売を前にして言わずにいられなかった内容である。
われわれが聞いた話では、より薄く、より洗練されたタブレット[iPad 2]には新たな画面技術が使われている。それは「iPhone 4」のRetinaディスプレイと(同じではないが)同種のもので、(レポートに反して)「超高解像度」を実現しているという。この端末のディスプレイは10インチのままだが、前面と背面両方にカメラを搭載し(大きな驚きではない)、そして、SDカードスロットがある。そのとおり、われわれの情報筋がほぼ確実な話として言うには、この端末には(通常のUSBスロットではなく)SDカードスロットが内蔵されるというのだ。
SDカードスロットを搭載したiOS端末だって?アンドロイドが支配する異世界ならいざ知らず、この現実世界ではまずないだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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