AMD、新しいFusion APU「A-Series」を発表

Dan Ackerman (CNET News) 翻訳校正: 湯本牧子 高森郁哉2011年06月15日 12時39分

 チップメーカーのAdvanced Micro Devices(AMD)から2011年5月、CPUとGPUを統合した1.9GHzのプロセッサ「A8-3530MX」に関する情報が流出したが、同社は米国時間6月14日、プロセッサの新製品ライン「AMD A-Series」を正式に発表した。A-Seriesは従来型CPUとディスクリートレベルGPUを組み合わせたもので、AMDはこの組み合わせをAPU(Accelerated Processing Unit)と呼んでいるが、米CNETでは今後もこれらをCPUと呼ぶことになるだろう。A-seriesはこれまで、開発コード名「Llano」で知られていた。

 われわれは以前、CPUとGPUを組み合わせたよりローエンドの「E-Series」に感銘を受けていた。E-Seriesは多くの場合、CPU「E-350」とGPU「Radeon HD 6310」の組み合わせで採用されており、具体的にはHewlett-Packard(HP)の「Pavilion dm1z」のような11インチ型ノートPCに搭載されている。これら現行世代のAMD製チップはすべて、「Fusion」というより広範なブランド名でまとめられている。

 新たなA-SeriesのAPU群(「A4」「A6」「A8」が出荷開始)は、ミッドレベルからハイレベルのノートPCを対象としており、AMDはこの新しい製品について次のように説明している。「AMD A-Series APUは、最大4個までのx86 CPUコアと最大400個のRadeonグラフィックスコアを組み込むことで、DirectX 11対応の強力なディスクリートレベルグラフィックスに加えて、単一チップ上での専用HDビデオプロセシングを可能にする」

 ハイエンドのクアッドコアA8は「ヘビーユーザーによるHDおよび3Dエンターテインメント」、クアッドコアのA6は「HD制作とBlu-rayエンターテインメント」、ローエンドのデュアルコアA4(Intelの「Core i3」に相当)は「写真編集とHD映画の再生」をターゲットにしている。

 A-Seriesチップに関するAMDの主張は興味深い。同社は売り込みのポイントとして、「10.5時間以上のバッテリ駆動時間」と謳っている。また、リアルタイムの画像安定化機能を実行しながら動画を再生するデモは印象的だった(たとえば、手ぶれの激しい「YouTube」の動画を見やすくした)。さらにFusionプラットフォームは、HDMI 1.4a、DisplayPort 1.1、USB 3.0のほか、3Dゲーミングおよび3D Blu-ray再生(当然ながら、対応するディスプレイとメガネが必要)などの機能もサポートしている。

 ハイエンドモデルでは、組み込まれるGPUのほかに別途ディスクリートグラフィックスカードを提供する予定で、この構成は「AMD Dual Graphics」と呼ばれる。マシンが電源供給を受けていない場合、バッテリ駆動時間を長持ちさせる目的で、この物理的に独立したGPUをオフに設定できる。

picture 提供:AMD

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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