とは言うものの、Honeycombの複雑さと高い洗練度は、諸刃の剣でもある。Android 3.0は、多くの形でモバイルOSと従来のデスクトップの境界線を曖昧なものにしており、これはGoogleの功績だ。だが、iOSがあまりにも単純すぎると感じる一部のユーザーから反発を食らっている一方で、Android Honeycombは必要以上に分かりにくいと感じさせることがある。ロック画面を開くという簡単な作業でさえ、知能パズルのようだ。ホーム画面のカスタマイズは、ウィジェット、アプリケーションへのショートカット、ブラウザのブックマークやGmailのラベルなどのアプリケーション独自のショートカットというカテゴリに分割されている。Honeycombの柔軟性と選択肢の多さを喜ぶユーザーもいるだろうが、複雑さにうんざりするユーザーも多いはずだ。われわれについては、タブレット端末に関しては選択肢が多くなったことに感謝している。
すでに述べたように、XOOMは非常に高速だ。しかも、画面の品質も極めて優秀だ。見えにくい視角を見つけることはできなかったし、150ppiのピクセル密度によって画像も文字もなめらかに表示される。とはいえ、スクリーンの輝度はiPadほどは明るくなく、戸外で画面を見ようとする場合には、これが問題になるかも知れない。
MotorolaはXOOMのバッテリ寿命を動画再生時で10時間としており、これは初代iPadと同じだ。もちろん、XOOMがまだAdobe Flashをサポートしていないことはあまり問題ではない。Adobe FlashはAppleや他の企業によって、バッテリを余分に消費すると指弾されている機能だ。Motorolaは、オンラインアップデートでまもなくAdobe Flashをサポートすると約束しており、Adobeと協力してXOOMのTegra 2プロセッサ向けのFlashの最適化に取り組んでいる。もし、Flash対応がどうしても必要なら、それまで待つのが賢明と言えるだろう(あるいはネットブックを買ってもいい。おそらくその方が安く済む)。
確かにMotorolaのXOOMは、iPadが及ばない機能を多く持っているのだが、MotorolaとGoogleにはまだやるべきことがある。
その筆頭はアプリケーションだ。iOSで利用できるアプリケーションの奥行きと幅広さには、他のどんなモバイルOSも敵わない。さらに重要なのは、iPadが2010年4月に発売されて以来、Appleはタブレット端末で利用するようにデザインされたアプリケーションを6万以上も蓄えてきたということだ。XOOMが持っているタブレット専用コンテンツは、ごくわずかに過ぎない。
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