編集部注:今回のレビューは前編、後編に分けて詳しくレビューしていく。本稿はその前編である。
長所:Googleの「Android 3.0」を搭載し、Motorolaのハードウェアづくりの粋を集め、将来Verizonの4Gネットワークに対応すると謳ったタブレット端末「MOTOROLA XOOM」は、技術的にはAppleの初代「iPad」よりも強力で、潜在力も高い。
短所:値段が高く、iPadよりやや重いのに加え、初心者ユーザーはAndroid 3.0の「マニュアル参照」的な姿勢に尻込みするかも知れない。「Adobe Flash」はまだサポートされていない。
結論:XOOMの仕様はどんなタブレット端末とも十分以上に戦えるものだが、値段が高く、タブレット端末の使用体験をiPad並の水準に充実させ、直感的なものにするには、Googleはもう少し頑張る必要がある。
レビュー:MotorolaのXOOMは、これまで登場したAppleのiPadに対抗する端末の中では、最高のタブレットだ。10.1インチスクリーン、前面カメラ、背面カメラ、HDMI出力、デュアルコアプロセッサ、Googleのタブレット端末用Androidを備えたXOOMは、タブレット戦争に鳴り物入りで参戦してきた。
XOOMの価格は回線契約なしで800ドル、Verizonとの2年契約付きで600ドルとなっており、倹約家向けのものではない。むしろMotorolaは、「DROID」シリーズのスマートフォンで成功したアプローチを取っている。競合するApple製品(少なくとも初代iPad)にはない、デバイスの馬力と機能の豊富さを強調するというやり方だ。
このためXOOMの仕様は、デュアルコアプロセッサ、メガピクセル級の2つのカメラ、拡張スロット、大容量のRAMといった、文句の付けようのないものになっている。このハードウェアと、Googleの待望のAndroid 3.0(「Honeycomb」)を組み合わせたXOOMは、2011年にもっとも話題を呼ぶタブレット端末の1つだ。
では、実際のXOOMは、その売り文句に見合うだけのものになっているだろうか。うまくいっている点、もっと改善できたであろう点はどこかを、詳しく見ていこう。
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