Microsoftが開発するウェブブラウザの最新版「Internet Explorer 9」(IE9)が間もなく正式リリースされる。
Microsoftはすでに、ブログ「Exploring IE」上で、米国時間3月14日にテキサス州オースティンで開催されるイベント「SXSW」にて正式版を披露すると同時に、同日21時(日本時間3月15日13時)よりダウンロード提供を開始すると発表している。
国内では、日本マイクロソフトが3月17日にイベントを都内で開催し、日本独自のパートナー戦略などを発表する予定だ。同イベントには一般ユーザーも若干名招待するという。イベントへの招待は、日本マイクロソフトIE Teamの公式Twitterアカウント「@mskkie」をフォローするユーザーを対象にしている。詳細は近日発表の予定。
IE9は、「洗練」「信頼」「相互運用性」をキーワードに機能を強化。JavaScriptエンジンの高速化やGPUの動的利用による処理性能の向上、電源環境による消費電力の改善などを実現。またインターフェースについては、検索ボックスをアドレスバーと統合。ダウンロードマネージャーの視認性も向上させた。セキュリティ面では、プライバシー保護機能「追跡防止リスト」やタブごとにActiveXのオンオフを変更できる「ActiveXフィルター」を実装。さらにHTML5やCSS3といった標準規格への対応を強化。Googleが開発する動画規格「WebM」もサポートする。対応OSはWindows 7/Vista、Windows Server 2008 R2/2008(いずれも64ビット版を含む)。
Microsoftでは、2010年3月にプラットフォームプレビュー版を公開。その後同年9月にベータ版、2011年2月には製品候補版を公開している。ベータ版、製品候補版合計で3600万ダウンロードを達成。対象OSがWindows Vista以降だけであるにもかかわらず、史上最速のペースでダウンロードされているのだという。
前評判も非常に高いIE9。しかしその一方で、今も残るIE6ユーザーの存在にはMicrosoftも頭を抱えているようだ。Windows XPで標準搭載したことなどから、いまだに利用者の少なくないIE6。同社は相互運用性やセキュリティの観点から、使用の中止やアップデートを呼びかけてきた。
Microsoftでは今回、IE9の正式公開に先駆けて、IE6からの移行を促すサイト「The Internet Explorer 6 Countdown」を公開した。同サイトでは、国別のIE6シェアを公開している。ノルウェイやフィンランドでは、すでに1%以下となっているIE6のシェアだが、日本では10.3%とまだまだ少なくない。
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