アップルは2月25日、2月24日に発売したMacBook Proに関する説明会を開催した。アップルは、MacBook Proと同時に、「Mac OS X Lion」開発者プレビュー版もリリースしている。
Mac OS X Lionは、iPadの機能をMacにも取り入れたという。iPadのApp Storeと同じようにアプリを購入できる「Mac App Store」、Macで起動中のアプリケーションを一括表示する「Mission Control」や、ユーザーの多数のアプリケーションを表示して、起動したいアプリケーションの検索を支援する「Launchpad」などが追加されている。
新しくなったMacBook Proは、インテルのSandy Bridgeチップを搭載。最新のデュアルコアとクアッドコアIntel Coreプロセッサを全モデルに採用し、従来モデルに比べて最大で2倍速くなったとしている。
バッテリはいずれのモデルも最大7時間。エネルギー効率のよい新プロセッサアーキテクチャや統合されたビデオエンコーダ、15インチと17インチモデルはグラフィックス自動切替機能によって、長時間のバッテリ駆動を実現したという。
バッテリテストに力をいれており、「最も人気のある25のウェブサイトにアクセスしてテストした。中にはFlashのコンテンツも含まれており、それらを再生してこれだけの時間を保てる。実際のユーザーの挙動をより正確に再現したもの。しかもパフォーマンスは2倍になっている」と説明した。
目玉となるのが、インテルとアップルが協力して開発したという高速接続技術「Thunderbolt」だ。最大10Gbpsのフル帯域幅でデータ転送できるというもの。データ転送速度は、USB 2.0に比べて最大20倍、FireWire 800に比べ最大12倍、USB 3.0の2倍の速さだという。
説明会では、試作段階のディスクアレイ「Promise Pegasus RAID」を使ってデモが行われた。5Gバイト相当の非圧縮動画ファイルを転送したところ、数秒でコピーが終了。Apple本社であるクパチーノの開発者がこのデモために作ったという計測メータは、最大約800MB/sを記録した。
ただし、現在のところ対応するケーブルや周辺機器は出ていない。説明会では、ディスクアレイのほかにラシーのSSDを採用した「LaCie Little Big Disk」の試作品が並んでおり、春をめどに対応周辺機器がでてくるだろうとした。
このほかに、新しいFaceTime HDカメラを採用し、720pのHDビデオ通話が可能になった。Mac App Storeにて「FaceTime for Mac」の正式版が115円で販売されており、新MacBook Proではこれを標準搭載した。使い方は簡単で、インストールしてApple IDを入力すると、アドレスブックと自動的に同期され、連絡先リストから選ぶだけでFaceTimeが楽しめる。
FaceTime HDカメラは、画面を最大化するとアスペクト比16対9のワイドスクリーンに対応。家族でビデオチャットを楽しむこともできる。
◇「MacBook Pro」刷新と「Thunderbolt」登場
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