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「iLife '11」詳細レビュー--約2年ぶりのアップデート、その中身とは(後編) - (page 2)

文:Josh Lowensohn 翻訳校正:石橋啓一郎、編集部2010年11月11日 08時00分
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 オーディオ調整に加え、19種類のオーディオエフェクトを、音声の一部分にでも、動画全体にでも施すことができる。オーディオエフェクトには、人の声を電話や短波ラジオ風に聞こえるようにするというやや平凡なものから、ロボットや宇宙人の声のように変えるものまでさまざまだ。音の高さも調整することができ、これだけでも動画に彩りを加えることができる。

 今回のiMovieには、いくつかのビジュアルエフェクトと2つの新しいテーマが追加されている。新テーマの1つは「スポーツ」、もう1つは「ニュース」だ。予告編に似て、テーマにはスクリーン上にレポーターやプレーヤーの名前を表示できるテンプレートなどが含まれている。また、既存のエフェクトとトランジションに新しいビジュアルエフェクトが加わり、インスタントリプレイ、フラッシュしてホールド、ビートでジャンプカットという3つの効果が使えるようになった。使って一番楽しいのは最後のエフェクトで、BGMのビートに合わせてマーカーを作成することができる。設定にかかるのはほんの数秒で、素晴らしいエンドエフェクトになる。しかし、インスタントリプレイの方が(特にスポーツテンプレートを使う親や、友人や家族が転ぶ場面の動画を作っている人には)使われることは多いだろう。

 iMovieは自分が作った名作をエクスポートする方法についても、Facebook、YouTube、MobileMeに加え、いくつかの新しいオンラインで行うやり方を提供している。VimeoやCNNのiReportのような動画ホスティングサービスを使うには、まずログインをする必要があり、その後はプライバシー、エクスポート品質、カテゴリなどのサービス独自のオプションも利用することができる。

GarageBand

 GarageBandはiLifeスイートの中でももっともクリエイティブなツールの1つであり、'11バージョンでもそれは変わらない。今バージョンで新しくなったのは、演奏の仕方を教える機能や、音楽エディタとして使い、演奏のミスを修正する機能だ。

 練習の面では、GarageBandはレッスンシステムに修正を加え、演奏の上手さをユーザーにフィードバックするようにした。接続された楽器で曲を演奏すれば、GarageBandがその演奏を聴き、リアルタイムのレポートと演奏後のレポートを表示する。ミスをしたところは赤で強調して表示され、できるようになるまで何度も繰り返し演奏することができる。このソフトはまた、練習セッションの履歴も記録しており、特定のレッスンの正確さがどのように向上しているかも示してくれる。

 Appleは利用できるレッスンの数を増やし、それらのレッスンの入手方法も変えた。基本レッスンから高度なレッスンまで順番に進んでいくシステムではなく、ソフトに統合されているミュージックストアからレッスンをダウンロードすれば、好きなレッスンを選べるようになっている。ピアノ用の新しいレッスンも提供されており、ポップスとクラシックのレッスンパックが利用できるようになった。

 これらのレッスンは無料で、ディスク容量とダウンロード時間がかかるだけだ。その一方で、有名アーティストによるレッスンは1曲5ドルで、特定の曲の演奏方法をそのアーティストから直接学ぶことができる。これは、演奏がどれだけうまくいったかを評価してくれることを除けば、'09バージョンから変わっていない。有名アーティストのレッスンには、教材としての価値だけではなく、エンターテインメントとしての価値もあるため、今後もっと増えていくことを期待したい。

GarageBandのレッスン機能。 GarageBandのレッスン機能。

 学習支援に関するもう1つの素晴らしい追加機能は「Chord Trainer」で、ユーザーが接続されたギターを弾く際に正しくコードを押さえられているかを判定してくれる。マイナーコード、メジャーコード、バレーコードを練習することができ、正確に押さえられているかを瞬時に教えてくれる。Chord Trainerは組み込みのギターチューニングアプリケーションと連携しているため、これらを組み合わせて使うことで、ユーザーは指の動かし方を非常に簡単な方法で学んでから、レッスンセクションに移ることができる。

 しかし、たとえレッスンを受けたとしても、レコーディングでは2、3のミスをしてしまうかもしれない。この点においても、GarageBand '11は能力を発揮してくれる。新版では「Flex Time」と「グルーブマッチング」が導入され、レコーディング時に音のタイミングを手早く修正してくれる。

 Flex Timeは波形の一部をドラッグして移動したり、伸ばしたりすることができる。こうすることで、ギターの音が入るタイミングを変更したり、演奏部分を伸ばしたりといったことが可能になる。実際のところ、この機能を使うことで、かなりバラバラになった複数の音をうまく整った状態にすることができるが、細かな調整となるとそれほどでもない。それでもなお、GarageBandの機能は申し分なく、ユーザーは調整を行った音が隣接する音にどのように影響するかを確認した後、流れを実際に聴いてみることができる

波形の編集 GarageBandは、Flex Time機能をつかって波形の編集や移動が可能になっている。

 Flex Timeと連携するもう1つの新機能がグルーブマッチングである。これは、(様々なトラックのリズムが乱れているときに)全部のトラックのリズムをユーザーが指定したトラックにシンクしてくれる機能。必要な作業は、トラックの左はじにある小さな星型アイコンをクリックするだけである。その後、調整結果を聴いて、Flex Timeを使いその他のトラックに調整を加えることもできる。

 これら2つは共に、GarageBandの後処理機能に関して特筆すべきツールである。これは、カジュアルなホームミュージシャンにとって、非常に荒いレコーディングで再録音するための時間もリソースもなくても、作品をいい形に仕上げられる新手段となるだろう。

結論

 iLifeの今回のアップデートは、過去何度かのリリースのような華やかさはないかもしれないが、アップデートされた各アプリケーションは、不必要に操作が複雑になることなく、プロ向けのソフトウェア編集ツールへと近づいている。iPhotoを使って頻繁に写真を共有しているユーザーであれば、アップデートされたFacebookとの連携機能や電子メールを通じた写真の共有を外すことはできないだろう。iMovieの新しい予告編を作成する機能があれば、バラバラの旅行映像を、実際に友人が家族が観たいと思うような作品に仕上げることができる。GarageBandに対するアップデートはまた、多くのプロ品質の機能を提供するとともに、ほとんどまったく楽器を練習したことがない人でも、簡単に楽器の演奏を学ぶ方法を提供してくれる。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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