「Google Instant」ができるまで--ユーザビリティラボで見た人間重視のテスト - (page 2)

文:Tom Krazit(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2010年10月22日 07時30分

 Google Instantのテストプロセスは、2010年が始まる少し前に開始され、まず社内従業員テスターの最初のグループが迎えられて同サービスを試した。Googleのユーザーエクスペリエンスリサーチャーを務めるLaDawn Jentzch氏とその他のテスト担当者たちが、テスターたちをマジックミラーで仕切られたテストルーム内に座らせ、一連の検索関連タスクを実行させた。

 ラボでは、視線を追跡するための機器とソフトウェアを使用して、テスターが検索キーワードを入力する際にどこを見ているかを記録する。しかし、視線追跡ソフトウェアの数値データの解析には数カ月まではいかなくても数週間はかかる場合があるため、Boyd氏のチームは、テスターがどのようにGoogleを使用したかについての主観分析を記録することの方に関心を持っている。またGoogle Instantのテストプロセスで目指したのは、継続的に更新するというGoogleのいつもの戦略に従うことだった。ただし、今回は内密に行われている。

 夏の始まりとともに、Googleは外部の人間を迎え始めた。Googleは世界中でテストラボを運営しているが、テストの大部分はここ北カリフォルニアで行われるとBoyd氏は言う。

 Googleは、外部テスター人材としては意図的に中道の人々を求めるようにしている。Googleを使い慣れてはいるが、Google社内によくいるパワーユーザータイプとは明らかに違うタイプの人々だ。最近のGoogle製品テストへの協力料は1時間75ドル程度だ(興味のある人はgoogle.com/usabilityから登録できる)。ただし本格的な仕事にしようとは考えない方がいい。テスターがGoogleを訪問してから半年ほど何も動きがないということも多いからだ。

 Jentzch氏のようなリサーチャーは通常、テスターと同席し、一連のタスクを与え、テスターの行動を注意深く観察する。テスターには操作中に思ったことを何でも声に出して言うよう促す。これはユーザーリサーチテストで一般的に使われる「talk aloud protocol」というものだ。Google Psychicのエンジニアたちも、マジックミラーの向こうからテストの様子を観察して、人々が製品に対してどのように反応しているかを自分たちで把握するように言われる。

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