「Facebook Places」がFacebookの5億人のユーザーに受け入れられたら、同社はローカルビジネスリスティングという宝の山を所有することになるかもしれない。それは広告主やユーザーには愛されるものだが、Googleには嫌われるものになるだろう。
Googleは検索結果ページに有益な答えを詰め込むことを目指す取り組みの一環として、「Google Maps」サービスに関連づけられているローカルビジネスリスティングのデータベースを拡張した。このデータベースにより、ユーザーが「ピザ サンフランシスコ(pizza san francisco)」という検索を実行すると、大量の検索結果が表示される。企業は「Google Places」のリスティングに登録して、ウェブサイトや営業時間、メニューなど、検索ユーザーに役に立ちそうな情報を追加することを奨励されている。Googleの狙いは、自分の周囲にあるものの情報を調べたいときはいつでもGoogleにアクセスすればいい、と多くの人に思ってもらうことだ。
Facebook Placesも狙いは同じで、それにソーシャルメディア的な要素が追加されている。Facebookユーザーは携帯電話から近所の既存リストに「チェックイン」したり、自分で新しいリスティングを追加して、そのアクティビティを友達と共有したりできる。しかし、これは単なる社交家向けの機能ではない。この機能はローカルビジネスリスティングという宝の山をFacebookにもたらすだろう。それは、GoogleやYelp、Foursquare、Gowallaなど、ローカル広告から利益を得ようとしている企業も求めているものだ。
簡単に言うと、Facebook Placesは、インターネットにおける情報の検索と提示の方法が変わろうとしていることを示す最新の例である。今後もインターネットユーザーは、信頼性の高い昔ながらのGoogleにクエリを入力し続けるのだろうか。それとも、そうしたユーザーはFacebookのようなソーシャルネットワークを通して情報を発見することを好むようになるのだろうか。ソーシャルネットワークではいずれ、Googleが提供するのとほとんど同じ情報が手に入り、さらに友達からの現実性チェックという利点も得られるようになるだろう。
広告収益は、最良の組み合わせを考え出すことに成功した企業にもたらされるだろう。なぜなら、どのアプローチを採用しても、毎回、すべての人を満足させることはできないからだ。インターネットやソーシャルメディア向けの広告予算やマーケティング予算が限られている小規模な地元企業は、おそらく今後も複数のサイトに投資を分散させる必要があるだろう。しかし、Facebookが自社製品に位置情報データを追加すると決定したことは、Googleと同じような規模で無視できない力を秘めたライバルをすぐに生み出すことになる。
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