HTML5のサポート強化も、Safari 5における重要なトピックだ。HTML5はいまだ正式規格ではなく、実務的に使えるレベルとされる勧告候補(Candidate Recommendation)が2010年内に出されるかどうか、という段階。CSS 2.1が勧告候補であるにもかかわらず普及していることと同様、正式勧告となる前にブラウザでの実装が進められている。Safariは、その中でも先頭グループに位置していることは確かだろう。
今回サポートされたHTML5の機能の1つには、rubyタグのサポートが挙げられる(関連ページ)。rubyタグで囲んだ文字の上部に約半分のフォントサイズの文字(ルビ)を配置するというもので、日本語の文章では漢字のふりがななどに利用できる。
そのrubyタグだが、Safariのコアエンジン「WebKit」に実装されたのが2009年11月。それ以降のWebKitはRubyタグをサポートしているはずで、Safari 5とGoogle Chrome 5.0はrubyタグ対応と考えられる。念のため青空文庫で公開中のXHTML文書(リンク)で試してみたところ、Safari 4とSafari 5、Google Chrome 5.0はルビ表示に対応、Firefox 3.6.4とOpera 10.53は非対応という結果に終わった。
ほかのHTML5対応強化項目としては、フルスクリーンやクローズドキャプションなどVideo要素、サーバがウェブページに更新情報を連続的に通知するEventSource要素を挙げることができる。特に、ウェブでのリアルタイムな双方向通信を可能にするWebSocket要素のサポートは、遅延のないチャット機能を提供できるなど利点が多く、実現が待たれていたところだ(Google Chromeでは一足先に実装済)。HTML5には未実装の機能も残るため、引き続き動向を注視していきたい。
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