「Google TV」が示すグーグルの野望--家電業界での成功の可能性を探る - (page 3)

文:Tom Krazit(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2010年05月25日 07時30分

 では、Google TVはこの行き詰まりを解消できるだろうか。確かに見込みはある。退屈しているテレビ視聴者に、興味を引くものを検索するより良い方法を提供するというのは、成功しそうだ。そして、既存のテレビの上にインターネットを重ねるというアイデアは、米Yahooによる「Yahoo TV Widgets」の取り組みなどで、ある程度見込みがあることが示されている。

GoogleのCEOであるEric Schmidt氏(右)とエンジニアリング担当バイスプレジデントVic Gundotra氏は、Googleはうまい手を打てば家電業界の一員になれるかもしれないと考えている。 GoogleのCEOであるEric Schmidt氏(右)とエンジニアリング担当バイスプレジデントVic Gundotra氏は、Googleはうまい手を打てば家電業界の一員になれるかもしれないと考えている。
提供:James Martin/CNET

 だが、課題は少なくない。1つには、これらのテレビやセットトップボックスが従来の機器に比べてどれだけの価格になるか、誰にも分からない。人々は、この体験に対してある程度の割増料金を払うことに納得するかもしれないが、それはどの程度だろうか。全くの未知数だ。

 また、Googleの検索技術は、この製品にどのように実装されるのだろうか。Broadcast.comとHDNetの創設者であり、NBAプレーオフの熱心な観客(参加者ではない)であるMark Cuban氏は20日、この点に注目し、次のように述べた。「Google TVの成功は、1つのことにかかっている。『PageRank』だ。ビデオコンテンツのプロバイダーがGoogle TVのテレビ検索結果でトップの座を得ようとして、ホワイトハットSEOとブラックハットSEOとの戦いが繰り広げられると想像できるだろうか。Googleがこの製品向けのPageRankをどのようにするかということが、ほかの何にも増して、この製品のテレビ市場での成功に大きく影響するだろう」

 Google TVそのものについての問題はさておき、今回の発表は、Googleのあくなき野望を再び明らかにしている。この企業は、世界の誰よりも良いテクノロジ製品およびサービスを提供できると、本当に考えている企業だ。

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