「Google TV」が示すグーグルの野望--家電業界での成功の可能性を探る

文:Tom Krazit(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2010年05月25日 07時30分

 サンフランシスコ発--長らく待たれているテレビとウェブの融合は、1社の検索企業によって実現されるのだろうか。

 Googleは少なくとも、それを試みようとしている。同社は米国時間5月20日、モスコーンセンターに集まった大勢の開発者の前で、Google I/O 2010の目玉である「Google TV」を発表した。GoogleがGoogle TVを実現するには開発者の支援が必要になるが、同社のメッセージは、必ずしも開発者に向けたものばかりではなかった。

 Googleは、ソニー、Best Buy、Intelなど、消費者向け電子機器業界における主要な最高経営責任者(CEO)の面々を招き、同社がその12年の歴史の中で数々の業界をかき回してきたのと同じように、消費者向け機器の世界を揺るがす意思を明らかにした。Googleがやろうとしていることは、PC業界と家電業界が何年にもわたって挑戦し、そして失敗してきたことだ。つまり、ほとんど無限ともいえるウェブのコンテンツを大画面テレビにもたらすと同時に、3世代にわたって米国人の心をとらえてきた実証済みのテレビ体験をそのままに保つことだ。

 この取り組みが成功すれば、家電業界に新たな陰の実力者が生まれることになる。そのときには、Googleは、最大の検索企業というアイデンティティを過去のものにし、ウェブに接続された消費者志向のソフトウェアに依拠する未来に注力する道を見つけ出していることだろう。

テクノロジ業界の最高経営責任者(CEO)が6人同時に同じ場所に現れるということはあまりない。現在支配的な検索企業であるGoogleは、消費者向け電子機器においても影響力を有している。 テクノロジ業界の最高経営責任者(CEO)が6人同時に同じ場所に現れるということはあまりない。現在支配的な検索企業であるGoogleは、消費者向け電子機器においても影響力を有している。
提供:James Martin/CNET

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