「Office 2010」の企業への販売戦略--MSビジネス担当プレジデントに聞く - (page 4)

文:Ina Fried(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2010年05月17日 07時30分

--先週(本稿執筆時点)Zohoにインタビューしました。同社の見解は、プロダクティビティツールがさまざまな形でオンラインに移行しているだけでなく、文書作成やスプレッドシートなどが急速に、ほかのオンラインアプリケーションに統合された機能になりつつあるというものでした。同社はまた、こうした古いプロダクティビティツールや、より伝統的なプロダクティビティツールを、CRMなどの新しいツールとある意味で組み合わせたり、適合させたりすれば、真の力が発揮されると考えています。わたしが知りたいのは、こうした組み合わせや適合について、Microsoftも同じように考えているかどうかです。

Elop氏:そうですね、われわれは、全体の方がその一部の足し合わせよりも優れていると信じていて、そのことを実証したと思っています。アプリケーションが同時にうまく稼働することは、本当に重要なことです。この分野でのわれわれの取り組みもご存じでしょう。例えばOffice Web Appsの要素は、Facebook環境の中で生み出されています。まだ初期の実験段階ですが、その生産性の評価の点でわれわれが非常に興味深いと考えているあるものは、ほかの多くのシナリオとうまく連携できるものです。

--Docs.comですね。Microsoftの社内で、これをすでに興味深い形で使っている人はいるのでしょうか。これは、Microsoftが長期的に関わるものなのでしょうか、それともむしろ1つの実験なのでしょうか。

Elop氏:これはMicrosoftにとってのインキュベーションです。われわれは、Docs.comが何を意味するのか、これをどのように拡大できるのか、そしてどのようなチャンスがあるのかということを、Microsoft社内で自ら学び、同時にパブリックドメインで参加している人々からも学んでいます。しかし、わたしが言えるのは、Facebookでも、ほかのサービスでも、われわれはこの将来的な可能性に非常に興奮しているということです。

--今回発売されるOffice製品は、デスクトップ、ウェブ、そして携帯電話に向けたものだということでしたが、あまり聞いていないのが、携帯電話についての話です。今回、Microsoftは携帯電話ではどのようなエクスペリエンスを提供しようとしているのでしょうか。

Elop氏:今回の一連のリリースで、「Office Mobile」アプリケーションに関して行ったのは、携帯電話環境で特にメリットを得られるシナリオに焦点を当てることです。例えば、PowerPointブロードキャスト機能が実現しています。この機能では、ライブ送信中のPowerPointプレゼンテーションに、PCやブラウザ上だけでなく、携帯電話からも参加できます。それは、モバイル環境で作業する人にとっては、非常に強力なものです。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

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