「Office 2010」の企業への販売戦略--MSビジネス担当プレジデントに聞く - (page 3)

文:Ina Fried(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2010年05月17日 07時30分

--これまでMicrosoftは、ブラウザベースのアプリケーションは、閲覧や簡単な編集に向いているとの考えを述べてきました。業界の他社は、プロダクティビティエクスペリエンス全体がブラウザに移行しつつあると主張しています。より深いレベルでの編集作業には、デスクトップ環境での作業が重要だと考えるのはなぜでしょうか。

Elop氏:認識すべき事柄で最も高いレベルにあるとわたしが考えるのは、「ソフトウェア+サービス」、つまりサービスと統合されたリッチクライアントデバイス上のソフトウェアという基本戦略によって、期待しうる最良のエクスペリエンスを現在提供しており、しばらくの間はそれを提供していくだろうということです。つまり、われわれの世界では、クライアント版とブラウザベース版のアプリケーションがあって、それらがうまく連携し、そういった異なる環境がそれぞれに持つユニークな特性を生かしていくということです。それが正しい戦略だと考えています。

 競合企業も同じ必要性を認識しているのではないでしょうか。そのために他社では新しいOSを導入したり、われわれが長年してきたのと同じように、クライアントデバイスを活用するための新しい方法を採用したりしているのだと思います。したがって、競合企業が同じ目標のために、複数の新しいOSの活用や導入を行うなかで、「ソフトウェア+サービス」戦略は、非常に有効であることが証明されつつあるとわれわれは考えています。

--ブラウザベースのOffice Web Appsは、さまざまな形で提供されます。Office Web Appsを社内で稼働させたい企業は、SharePoint 2010を使用できますが、MicrosoftがホストしているOffice Web Appsを利用することも1つの選択肢になります。それが利用可能になるのはいつでしょうか。というのは、SharePointのオンラインバーションは現在、古いSharePointがベースになっており、それにはブラウザベースのWeb Appsがないからです。

Elop氏:おっしゃるとおりです。企業の顧客は2010年中には、「SharePoint Online」の代わりとなる、ブラウザベースのウェブアプリケーションを利用できるようになります。

--では、消費者についてはどうでしょうか。消費者は、Windows Liveの一部として、ブラウザベースのOffice Web Appsを無料で利用できるようになりますが、それはいつからでしょうか。

Elop氏:具体的な日付はまだ発表していません。しかし、すでにベータ版は使用されています。「Windows Live Wave 4」シリーズのリリースに合わせて提供を開始します。今後数カ月以内の予定です。

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