logo

「効果が10日で実感できた」--セールスフォース、Chatterの国内ベータプログラム開始

藤本京子(編集部)2010年04月15日 20時41分
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 セールスフォース・ドットコムは4月15日、東京都内にて開催されたイベント「Cloudforce Tour 2 Tokyo」にて、2009年11月に米国にて発表した企業向けのクラウドコラボレーションツール「Salesforce Chatter」のプライベートベータプログラムを日本国内でも開始したと発表した。米国ではすでに2月より100の顧客を対象に同様のプログラムを開始している。

 Salesforce Chatterは、コンシューマー向けのソーシャルネットワーキングツールをモデルとして開発されたクラウド上のエンタープライズアプリケーションで、Salesforce.comのCEO、Marc Benioff氏が「企業向けのTwitterやFacebook」と位置付けているものだ。

Veenendaal氏 Salesforce.com プレジデント兼チーフセールスオフィサーのFrank van Veenendaal氏

 今回のイベントで来日した同社プレジデント兼チーフセールスオフィサーのFrank van Veenendaal氏は、「コンピューティングの世界でコラボレーションは大変重要な意味を持つ。LotusやSharePointを経て、いまクラウド上ではリアルタイムコラボレーションの革新が起こっている。TwitterやFacebookがコンシューマーの世界のコラボレーションツールとして使われているが、Salesforce.comではエンタープライズ向けにChatterを用意し、セキュアな環境で利用できるクラウドコラボレーションツールを提供する」と述べている。

 Chatterのプライベートベータプログラムは、日本国内の15社を対象に提供が開始された。その中の1社であるネクスウェイのマーケティングソリューション推進部 上田代里子氏は、「すでに異なるフロアの営業担当者間でナレッジやノウハウの共有が活発になっている。Outlookなどでわざわざ共有するほどの情報でなくとも気軽につぶやけるため、コミュニケーションそのものが活性化した」と、導入後ほんの10日程度で効果を実感しているとした。

 上田氏は、具体的な効果として「例えば、Chatterではどの営業担当者がどの企業と商談中かわかるため、過去に同じ企業にアプローチした経験者がアドバイスできる。また、成績優秀者を表彰する際にChatterで情報を流し、『おめでとう』と社内中からメッセージが届くことで受賞者のモチベーション向上につながることはもちろん、受賞者の過去の活動を見ることでいかにして受賞に至ったかプロセスもわかる」と説明した。

 ネクスウェイ以外で今回のプログラムに参加している企業は、シフトセブンコンサルティング、ジラッファ、ループス・コミュニケーションズ、ワールドサービス、三陽建設、ソフトバンクBB、ニスコム、ブリッジインターナショナル、マーキュリープロジェクトオフィスなど。Veenendaal氏は、「私自身、Chatterを利用し始めてからメールの量が25%減った」と述べ、効率性の高いコラボレーションツールであることをアピールした。

 Chatterは、Salesforce.comの提供するクラウド用CRM「Salesforce CRM」の全エディションと、クラウド用開発プラットフォームの「Force.com」の標準機能として提供される。正式版の提供開始時期は2010年中の予定だ。

日本で世界最大レベルの導入事例も

 セールスフォース・ドットコムでは、今回のイベントにて新たな導入事例を2件発表した。損害保険ジャパン(損保ジャパン)による「Salesforce Partner Portal」の導入と、税理士法人赤坂共同事務所による「Salesforce CRM」の導入だ。

 中でも損保ジャパンの事例は、ユーザー数が従業員と代理店で37万5000人にのぼり、Salesforce.comの顧客企業としては世界最大レベルになるという。同社は代理店システムの刷新の一環としてPartner Portalを導入しており、コミュニケーション型タスク管理ツール「To Doリスト、お知らせ」と、顧客から損保ジャパンへのコンタクト履歴を共有する「お客さまコンタクト履歴」でPartner Portalを活用、保険契約手続きや保険金の支払い処理などの際、顧客が必要とするサービスや情報を最適なタイミングで代理店に提供できるようになったとしている。

 損保ジャパンでは、2004年からSalesforce CRMを利用しており、徐々に利用範囲とユーザー数を増やしてきた。同社 IT企画部長の小坂志郎氏は、「これまでシステムは作るものだったが、これからは使うものになる」と述べている。

 Veenendaal氏は、Salesforce.comのユーザー数の伸びと売上高などから、「マルチテナント型で自動アップグレード、利用した分だけ課金されるというクラウドモデルは確実に普及の一途をたどっており、勢いは止まらない。あとは、企業がいかに早くクラウドのメリットを享受できるかだ」と述べた。

-PR-企画特集