Maxthonは、中国ではIEに次いで第2位であると主張しており、欧州における今回の変更を機に、ある野心を抱くようになった。「これからの半年間で望むことは、バロットスクリーンに最初に表示される5つのブラウザの中でOperaの地位を奪えるだけの、十分な数の人々がMaxthonを選択してくれることだ」(White氏)
日本企業フェンリルのブラウザSleipnirでは、すでにブラウザ選択画面による変化が見られるという。
「このリストからの新規ダウンロードが増えている。ユーザーがブラウザ選択の機会をより多く得られるというこのチャンスについて、うれしく思う」。フェンリルの広報担当者である三木泰裕氏はこう述べた。そして、ブラウザ選択画面の結果を受けて、「最終的には欧州の全言語に対応することを考えている」という。
Flockも新しいチャンスを喜んでいる。
同社の最高経営責任者(CEO)Shawn Hardin氏は、「Flockの現在の市場シェアは、ほとんど自然発生的な口コミだけで生み出されてきた。ブラウザ市場における選択に対するユーザーの意識が高まることにより、さまざまなブラウザがより多く試されるようになるだろう」と述べる。
しかし、同氏を含め、ブラウザ選択画面のページデザインに懸念を抱いている人々がいる。
「ユーザーにより多くの選択肢を与え、競争を活発化させるというEUの取り組みは大いに支持しているが、われわれの考えでは、Microsoftによる選択画面の最終的な実装には問題があり、EUの当初の意図と、意図した効果が実質的に損なわれてしまう可能性がある。選択画面のデザイン変更がすぐに行われなければ、選択画面のブラウザの58%(12のうち7つ)は、PC上で選択画面を見たユーザーのうちごく少数の目に留まりインストールを検討されるだけだ、とわれわれは予測している」(Hardin氏)
K-Meleon(同じくMozillaのGeckoエンジンを使用しているが、ネイティブWindowsインターフェースと組み合わせている)では、ダウンロード件数が30%増加しているという。K-Meleonフォーラムのモデレータであり同プロジェクトで活動しているGuenterという人物は「browserchoice.euからアクセスする人がかなり多い」と話す。
しかし同じくK-Meleonプロジェクトに参加しているAlex Tarantul氏は、水平スクロールバーに関してFlockと同じ懸念を抱いている。同氏は、次のような悪循環が起こると考えている。ユーザーはほとんどの場合スクロールバーを使おうとしないため、マイナーなブラウザはインストールされず、その結果、それらのブラウザはほとんど関心が持たれていないと判断されて選択画面から除外されてしまう、というものだ。
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