ところが、EU向けブラウザ選択肢リストの最下部にはスクロールバーがあり、これを動かすとさらに7つのブラウザが現れる。インストールしたこともなければ聞いたことさえないブラウザであっても、驚かないでほしい。
その7つのブラウザは、「GreenBrowser」「K-Meleon」、FlashPeakの「SlimBrowser」、Maxthon InternationalのMaxthon、Avant Forceの「Avant Browser」、フェンリルの「Sleipnir」、そして「Flock」だ。
このうちNetApplicationsによる世界のウェブブラウザ使用状況モニタリング結果に登場するのは2つだけで、2月のブラウザ使用シェアが1.2%だったMaxthonと、0.06%だったFlockだ。
これらのプロジェクトはいずれも、完全に独自のものというわけではない。FlockはFirefoxの基盤となっているのと同じ「Gecko」テクノロジに基づいており、Maxthonは現在、IEのブラウザエンジン「Trident」を使用している(Maxthonの次のバージョンには、もう1つのエンジンとして、SafariとChromeで使用されている「WebKit」プロジェクトが追加されることになっている)。
ブラウザプロジェクトを軌道に乗せるのは、支援の手があってもなくても難しい。ブラウザは過去15年間で、「オタク」タイプのユーザーがインターネット上にあるものを見るために使用する珍しいものという存在から、多くの場合1日に何時間も使用されるような、コンピューティング体験に欠かせない要素となった。
今では、ブラウザはウェブを見るための単なる窓ではなく、さまざまなアプリケーションの基盤になっている。そして、市場でも有力の企業や団体がめまぐるしく動いており、新機能を追加したり、パフォーマンス向上に注力したり、セキュリティホールをできるだけ早くふさごうとしたりしている。
しかし、二番手に属する企業や団体は、EUのブラウザ選択画面が自分たちを手助けしてくれると考えている。
MaxthonのWhite氏は次のように述べる。「このバロットスクリーンに掲載されるにあたり、Maxthonの市場シェアが1.21%であることを考えれば、たった1%の変化でも大きな違いとなるだろう。市場をリードしている2つのブラウザがどれかは明らかだ。チャートから、他の4つのブラウザの間には、実際にはさほど大きな差がないことも分かる。MaxthonがOperaやSafari、さらには騒がれているChromeに追い付くことは、ひどく大変というわけではないだろう」
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