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家電メーカーの相次ぐ製品発表を背景に、3Dテレビ関連株が急騰

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 年初の株式市場で3Dテレビ関連株が人気を集めている。株式市場がIT業界における2010年のテーマとして注目しており、関連銘柄が相次いで急騰している。

 1月7日、パナソニックが薄型テレビとして世界最大サイズとなる152インチの3D対応プラズマテレビを開発したと発表。ソニーなども3Dテレビに注力。これら家電大手が相次いで新製品を投入していることに加え、2009年末に日本で公開された3D映画「アバター」が大ヒットしていることも、関連銘柄物色の追い風となっている。

 関連銘柄の中核と位置付けられているのは東証1部上場の有沢製作所。ガラス繊維を発祥にプリント基板向け材料などを手掛ける電子材料会社だが、新事業として3Dテレビ向け材料に力を入れてきた。その1つが光学材料の「Xpol」。微細偏光素子を規則正しく配列させたもので、液晶モニターなどのフラット・パネル・ディスプレイに同製品を貼り合わせることで、ちらつきのないステレオ映像を簡易な偏光メガネで見ることができるという。この光学材料の将来性が注目されている。

 株式市場ではソニーやパナソニックなど時価総額が大きい銘柄よりも、有沢製作所のような値動きの良い銘柄の方が値動きを狙った買いを集めやすい。有沢製作所のほかにも、関連銘柄として注目されるのは小型株が多い。

 ジャスダック市場では薄型テレビ向けを中心に特殊半導体開発を手掛けるザインエレクトロニクスが急騰。きっかけは野村証券が作成したリポートで、3D対応テレビの家庭向けでの普及により、今後は画像送受信半導体で高いシェアを握るザインが恩恵を受けると指摘する。家庭用3Dテレビは左目用と右目用の画像を交互に表示する時差分シャッター方式が主流となる見通しで、同社はこの方式の実現に不可欠な技術を持つ企業だとしている。

 また、同じジャスダックではエイチアイ株も暴騰。2009年末に3万円前半だった株価は新年に入り突然動きだし、値幅制限いっぱいまで買われるストップ高を交えて1月15日には8万円台まで上昇した。エイチアイは携帯電話向け3D描画エンジンを手掛ける。

 ただ、エイチアイは携帯電話向けが主力で、家電向けも手掛けてはいるが、3Dテレビとの関連性は不明。実態面にも不透明感があり、2009年3月期業績は営業損益段階から赤字に陥っており、今期は小幅ながら黒字浮上を計画しているという状況。相次ぐ業績計画の下方修正を受けて株式市場の評価が著しく低下しており、株価は2007年後半から下落を続けていた。足元、新たな手掛かり材料を得た株価は思惑先行で動いており、実態とかい離してリスクも高まっている状況だ。

 消費環境は引き続き厳しく、高価な3Dテレビの家庭向けへの普及には時間がかかるとみる向きも少なくない。株価は実態に先行する性質を持ち、時には行き過ぎることもある。しかし、株式市場は新しい材料を好む。実態とかい離した銘柄も出ているが、これら3Dテレビ関連株の人気は当面継続しそうだ。

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