ウェブの生みの親T・バーナーズ・リー氏が語る--ネットに関する展望と助言 - (page 3)

文:Rafe Needleman(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2009年10月28日 07時30分

 コンテンツはアプリケーションとみなすべし。Berners-Lee氏がコンテンツの規格というよりも競合するプラットフォームだと評するHTML 5のおかげで、ウェブページはウィジェットになることができ、一部のアプリケーションはウェブページと区別がつかなくなるだろう。

 信頼を構築せよ。Berners-Lee氏は「ウェブアプリケーションが全体として飛躍できるかどうかの決定的な要因の1つは、信頼だ」と述べる。ウェブアプリケーションがさまざまなサービスからデータを入手し、それらのサービスも同様にほかのサービスと連携しているときに、ユーザーや顧客、企業はどうすれば、1つのサイトを信頼できるようになるだろうか、と同氏は問う。同氏は、解決策は分からないが、これは好機であると考えている。「われわれがこの問題に対する優れた解決策を得られたら、ウェブアプリケーションは素晴らしいものになるだろう」(Berners-Lee氏)

 もっと多くの人がウェブを利用できるようにせよ。Berners-Lee氏が話したように、人類の80%に「信号が届いて」おり、ウェブにアクセスするためのツールやウェブを使用したいという意思があればその場でアクセスできるにもかかわらず、ウェブを利用しているのはわずか20〜25%だ。ウェブの利用率が可能な値よりも低い理由の1つは、ウェブの大部分がすべての文化を対象として設計されていないためだ、と同氏は考えている。世界におけるウェブアクセスの増大を目指すBerners-Lee氏の基盤が、World Wide Web Foundationだ。同氏はこの挑戦を次のように言い表している。「これは、人々がオンラインになる時期を15年早めるために調整できる小さなことは何かを知るためのものだ」。より多くの人が接続するということは、より多くの人が力を得るということだ。そのことはまた、ウェブの発明家たちにとっては、市場が拡大することも意味している。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

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