注目されるTwitter、記者が感じるその魅力とは - (page 2)

マッキー:「やっちゃった……」、「どうしよう、会社でどう思われているんだろう」と。でも、そんな風に思っていることをTwitter上で出したら負けだ、とも思っていました(笑)。暴走しちゃった自分には落ち込みましたね。

津田:でも、そういう普通の女の子の反応が、朝日新聞の公式アカウントで流れているというギャップが面白かったんでしょうね。マッキーさんはもともとブログなどのインターネットサービスは使っていたんですか?

マッキー:使っていました。ブログもSNSも、新しいサービスが出たらすぐ試して。インターネットが好きで、中学2年生のころから使っています。Twitterも最初に話題になった2007年ごろに自分でアカウントを開設していました。ただ、使い方がよく分からなくて、中継の話が来たので久々に使ってみたという感じです。

津田:ああいった形の実況は続けたいと思いますか?

マッキー:続けたいとは思います。ただ、同じことばかりやっても飽きられるし、うちの部署には面白い人や、いろいろな分野に精通している人がいるので、記者個人としていろんな人が出てくるといいと思いますね。

Twitterは属人性の強いメディア

CNET Japanの永井美智子 CNET Japanの永井美智子記者

津田:CNETではTwitterをどのように活用していますか?

永井:まだTwitterをどう使ったらいいか定めきれていないところがあるのですが、編集部のアカウントを作ってイベントの様子を実況したり、記者がそれぞれ自分のアカウントを開設したりしています。8月29日に自社で開催したイベント「CJIC Innovation Conference 2009」ではCNET Japanの記者が持ち回りで講演の内容を中継し、ハッシュタグを使ってイベントの来場者やTwitterを見た人が感想を言い合えるようにして、大きな反響を頂きました。ただ、少人数で運営しているメディアなので、Twitterに常に1人が張り付いてコミュニケーションをするわけにはいかないというところが難しいですね。

 私自身はもともとプライベートなアカウントを持っていて、自分で書いた記事を宣伝するためにもう1つ本名のアカウントを作成しました。今でも実は2つのアカウントを使っていて、本名を出しているほうはCNETの記者として発言したいことや記事に関連すること、プライベートのほうは「お腹空いた」など、下らないことを喋っていることが多いです。

津田:今までの報道機関は記者の名前や顔を出さなかったけれども、ネット媒体では記者のキャラクターが明らかになった方が好まれるという傾向があって、それを両社ともやっていますよね。

 Twitterは特に属人性の強いメディアで、発信者とすごく結びついているので、例えばマッキーさんが朝日新聞のアカウントでつぶやくことによって、「新聞記者も人間なんだ。記事の向こうに人間がいる」ということが伝わりつつあるように思います。

マッキー:新聞記者って、(外部からは)見えにくいですもんね。でも、それはすごくもったいないと思います。個人的には、本社や地方にいる人も含めて新聞記事を書いている人たちがみんなTwitterをやったらどんなに面白いだろうかと思いますね。

津田:140字という制限の中に収めてきちんと意味を伝えるというのは、新聞記者の方はきっと上手ですよね。いままでネットでは字数が制限されるという要素があまりなかったと思うんですが、言いたいことを圧縮して伝えようとすると、言葉の持つ力が強くなるんですよね。Twitterはそれを意図せずできるので、面白いんだと思います。

 もちろん、記者がTwitterをするのは難しい部分もあると思います。原稿を書くときは客観的に書こうとしますが、Twitterでは思ったことを短く強めに書いたりするので、どうしても突っ込みどころが出てくる。そうなると、きちんと書いた商業的な原稿に対しても色眼鏡で見られてしまうことがないとは言えませんから。

 ただ、「この人はこういう考え方に基づいてこういうことを書いているんだな」というように、記事の読み方が変わる可能性もありますよね。お二人はどんなところにTwitterの魅力を感じていますか。

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