多くの企業は、古いマシンを強化するために広範囲に支出する意欲はほとんどなく、新しいマシンを購入する際にWindows 7にアップグレードするだけかもしれないと、Cherry氏は語っている。「これがWindows 7への対応の主な方法になっていくかもしれない」とCherry氏は述べ、それでも「Windows Vista」よりは良いと指摘した。Windows Vistaのときは、ほとんどの企業が新しいPCから同OSを消去して、かわりに「Windows XP」をインストールした。
Cherry氏にとって不満なことは、Windows 7の中身はほとんど変わっていないにもかかわらず、Microsoftがそれをメジャーアップグレードだと宣伝している点だ。
「Microsoftは、メジャーということと、重要ということを混同していると思う。Windows 7は重要なアップデートだ。利用したいと思うようなものだ」(Cherry氏)
Cherry氏によれば、Windows 7が注目に値する理由は、Windows Vistaの欠点の多くに対処し、Windows Vistaでもたらされた主要な改善点を、企業にも利用しやすく、魅力的なものにしたことだけだという。
Cherry氏は、Microsoftが同社サーバ製品のアップデートを表現するのに使う命名法を借りて、Windows 7はいろいろな意味でWindows Vistaの「R2」版だと考えているという。同氏によれば、それは悪いことではなく、サーバ製品のユーザーは、マイナーリリースとメジャーリリースを交互に繰り返すMicrosoftのやり方をむしろ気に入っているという。
「R2は(『Windows Server』に対する)非常にしっかりしたアプローチだ」とCherry氏は述べる。「それに、人々は、自分が手にしているものが何かを知ることができる」
Windows 7がマイナーリリースとメジャーリリースの間の境界線にどのくらい近いかを示しているのが、同時に開発されたサーバ版が「Windows Server 2008 R2」と呼ばれていることだ。これはマイナーアップグレードだ。
MicrosoftはWindows 7の「マイナーさ」を甘受するべきではないかとCherry氏は言う。
「ユーザーは2回続けてのメジャーリリースをそれほど望んではいない」と言うCherry氏は、Windows Vistaで行われた主要なアーキテクチャの変更は新しいコンクリートを流し込んだのと同じだと主張する。「コンクリートを養生する時間が必要だ。なじむには時間が必要なのだ。これは、Windows 7が中間リリースだからといって、重要ではないという意味ではない」(Cherry氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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