ソニーがネット事業に参入した理由--ライフログサービス「Life-X」1年を振り返る - (page 2)

加納恵(編集部)2009年08月24日 18時09分

モノ軸ではなくコト軸のサービスを提供したい

――7月のリニューアルではmixiとの連携も可能になりましたね。

湯原:mixi連携はユーザーから最も要望の多かった機能の1つでした。そのほかにもLife-X内コンテンツをブログやほかのウェブページに掲載する「公開機能」や「コンテンツ管理機能」のブラッシュアップなど、大幅なリニューアルを施しています。

――この1年でかなりのペースで機能改善を重ねてらっしゃいますが。

インテグレーテッドビジネス推進部新規事業推進3課マーケティングプロデューサー 北川英氏 インテグレーテッドビジネス推進部新規事業推進3課
マーケティングプロデューサー
北川英氏

北川:今回のリニューアルで、スタート時に計画していた機能はかなりの部分を用意できたかなと思っています。ここにきてユーザー数の伸びに勢いが出始めてきているのですが、それと同時に新たなご意見・ご要望をいただいています。それはすごくうれしいことで、ウェブサービスとして健全なことだと思っています。

湯原:ユーザーからの要望や改善課題はスタート当初から今までで2000近くあがってきていたのですが、開発、ビジネス、マーケティングの3チームで、週2回体制でチェックを行い対処してきました。やはりユーザーからのご意見はうれしいので、各チームメンバーが強い意志で取り組んだ結果、機能改善のペースがあがってきているのだと思います。もちろんまだ対応できていない課題も残っているので、これからも改善を重ねていきます。

――リニューアルの狙いは。

湯原:2つあって、スタート時からのご要望や課題の多くを改善し、利便性を高めたこと。もう1つは「ここまでやってこそLife-Xだ」と思っていた機能をきちんとアドオンさせたことです。

 アドオンの部分では、ハードウェアとの連携機能として「ブラビアポストカード機能」をリリースできたこと、先ほども話にでましたがmixi連携、公開機能といった「ネットとつないでできる面白いこと」を実装できたことが、大きかったと思っています。

 これは社長の栗田(伸樹氏)がよく言っているのですが、「ネットにつながるのは入場券のようなもの。つながって初めて可能になる 便利さや楽しみを提供できるかがポイント」という“モノ軸”の考え方ではなくコト軸の価値提供こそ重要なんだと。ブラビアポストカード機能は好例で、テレビにネット機能がついたからどこかのURLにアクセスして画像を見るというモノ軸ではなく、携帯電話から送った画像が絵はがき風になって届くというユーザーシナリオが描けている。これこそコト軸のサービスではないかと。

 7月のリニューアルでは、KDDIだけでなく、NTTドコモ、ソフトバンクモバイルといった3キャリアに対応しましたし、要望が多かったPCからも送れるようになりました。「ソニーのテレビって楽しいことができるよね」という世界に持っていけたと思っています。


  • mixiとの連携機能

  • 「BRAVIA」ポストカード送信機能

  • Life-X内コンテンツの公開機能

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