「Windows 7」のタッチ機能--普及の鍵は何か - (page 3)

文:Ina Fried(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2009年07月06日 07時30分

 「iPhoneは本当にタッチ機能をメインストリームに押し上げた」(Monro氏)

 そのことによって、心理的な障壁、つまりコンピュータスクリーンは指で触らないものだという観念も取り除かれたとMonro氏は言う。NextWindowはもともと、小売店舗などに向けた大型タッチスクリーンディスプレイを製作していた。Monro氏によれば、設置したディスプレイの近くに「これはタッチスクリーンです。タッチしてください」という表示をつけなければならなかったのは、それほど昔のことではないという。

 「以前は本当に大声で言わなければならなかった。人々は今ではそれが当然と思っている」(Monro氏)

 現在の問題は、iPhone向けソフトウェアの設計者がしたような方法で、PC向けのソフトウェアメーカーがタッチインターフェースを採用するかどうかということだ。

 新しいテクノロジにはよくあることだが、これは一種の「ニワトリが先か卵が先か」の問題だと、Monro氏は認める。十分な数のタッチスクリーンPCが販売されていなければ、ソフトウェアメーカーは時間を費やしてタッチインターフェースを採用することはない。一方、十分なソフトウェアがなければ、タッチスクリーンPCの販売もはかどらない。

 Monro氏は、このサイクルがいつ絶たれるのか、まだ見当がつかないと言う。「人々は、(できることの)幅が広くならない限り、タッチスクリーンを購入しようとしない」(Monro氏)

 一方で、Microsoftはいくつかのことをなしとげている。タッチ機能をOSレベルでサポートすることによって、ほとんどのアプリケーションでは、少なくともウィンドウのサイズ変更や、スクロール、カーソルの移動などの基本機能のタッチコントロールが可能になるはずだ。

 Microsoftはまた、コンピュータメーカーがシステムに盛り込むことができる「Touch Pack」を作成している。このソフトウェアコレクションには、カジュアルゲームがいくつかと、「Surface」テーブルトップコンピュータ(レストランやホテル、アトラクション向けの、Microsoftの別のマルチタッチコンピュータ)で好評だった小規模なアプリケーションが含まれている。

 Monro氏はまた、1つのキラーアプリケーションが必要だという考えに異議を唱える。むしろ、業界が求めているのは、さまざまなソフトウェアメーカーが、思い切って足を踏み出すことだという。Monro氏は、地図操作や描画、そしてソーシャルネットワーキングでさえも、すべてが良くなる可能性があると語る。

 「タッチ機能で、いろいろなことが簡単にできるようになっていく」(Monro氏)

この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ

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