Microsoftのシニアバイスプレジデント、Bill Veghte氏は先々週のインタビューで、「タッチ機能は広がるだろう」と語った。「オールインワン型PCでも、ノートPCでもタッチ機能が見られるようになり、さまざまなPC市場でそうなるだろう」(Veghte氏)
しかし、こうしたモデルが実際にどれくらい売れるかとなると、話は別だ。いくつかのレポートでは、ネットブックはスクリーンが小さい(したがって安価にタッチ機能を実現できる)こと、そして人々がネットブックを外出先でマウスなしでよく使っていることを考えると、実際には低価格のネットブック市場で最も速く普及が進むだろうと示唆している。
Microsoftは、Windows 7でジェスチャーの標準的なインターフェースを用意しているが、コンピュータメーカーがタッチ機能搭載PCを構築するのに使うことができるテクノロジについては、実際には異なるものがいくつか存在する。
ニュージーランドに本拠を置くNextWindowは、ディスプレイ上方の左右の角に小型センサを取り付けて指の位置を捕捉する、光学テクノロジを採用している。HPやDellのオールインワン型PCで使われている技術を支えているのは、この企業なのだ。
一方、イスラエルのN-trigは、静電容量方式という、「iPhone」で指での入力を読み取るのに使われているのと同じテクノロジを採用している。N-trigはこのテクノロジと第2のテクノロジを組み合わせて、スタイラスペンからの入力も可能にしている。同社のテクノロジは、HPとDellのノートPCに採用されている。また、N-trigはMicrosoftからの資金提供も受けている。
NextWindowのテクノロジは、ガラス面上に特殊コーティングやフィルムを必要としないので、同社のスクリーンは非タッチ型ディスプレイと同じくらい明るく見える。しかしこのテクノロジでは、スクリーンにある程度の厚みが出るので、今のところノートPC市場には適していない。
Windows 7は2本の指を同時に使うことをサポートした初めてのOSであるが、タッチ機能は実際、Windowsにとってまったく新しい概念というわけではない。Microsoftは、「Windows Vista」の開発初期段階では(まだ「Longhorn」という開発コード名だった頃)、タブレットPC市場が拡大し、タッチ機能搭載デバイスを含むようになると考えていた。
NextWindowの最高経営責任者(CEO)であるAl Monro氏は、「Microsoftの言ったことが実現されたのかどうか分からない。本当のところ、それを支持していた(ソフトウェアメーカー)はなかった」と語る。
これはまだ、達成するべき課題だが、Monro氏は、特にAppleによるiPhoneの発売によって、市場は大きく変化したと述べている。
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