最新のブラウザはウェブの未来を担えるか--規格が今後の鍵に - (page 3)

文:Stephen Shankland(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2009年06月22日 07時30分

 ほかに、ローカルストレージに関係する問題がある。ローカルストレージによって、ブラウザベースのアプリケーションは、ユーザーのPCや電話にデータを保存できるようになり、例えば「Gmail」をネットワーク接続がなくても動作させることができる。このテクノロジはGoogleの「Google Gears」プロジェクトから派生したものだ。Google Gearsは、データベースソフトウェアの「SQLite」を組み込んでいるが、SQLの構文がウェブ開発者にとって最適なインターフェースかどうかには疑問を抱いている人もいる。規格としてSQLiteに依存していても、ブラウザによって異なるバージョンが使用される可能性があるため、互換性の保証はないとBeltzner氏は述べる。

リフレッシュ速度

 時間がかかるのは、規格を徹底的に議論することばかりではない。ユーザーが新しいブラウザにアップデートするにも、そうしたブラウザをサポートするだけのクリティカルマスがあるとウェブ開発者が判断するにも時間がかかる。

 最も注目すべき例は「Internet Explorer 6」だ。これは2001年に公開され、今でも幅広く使われている。Net Applicationsの2009年5月の統計では、「Internet Explorer」(IE)全体では66%の市場シェアがある。IEのシェアの内訳は、IE 7が41%、IE 6が17%、IE 8が7%だ。

 ウェブプログラマーはずっとIE 6のことを嘆いてきた。Stop IE 6というキャンペーンもあった。最近では、John Martz氏が、MomentileのウェブサイトをIE 6ユーザーが訪問したときに表示される1コマ漫画のメッセージを作成し、注目を集めた。この1コマ漫画では、ツリーハウスにいるさまざまなブラウザが、IE 6に素っ気ない態度を取る様子が描かれている。

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