In-StatのチーフテクノロジストラテジストであるJim McGregor氏は、次のように述べている。「Intelはかなりのリソースを投入して、Appleの移行を支援した。これを行うにはさまざまな方法がある。製品価格に関すること、エンジニアリングリソースに対する請求、あるいは『エンジニアリングと引き換えにこれらの製品を提供することに合意する』といったことさえあるかもしれない」。さらにMcGregor氏は、AMDはその移行を引き受ける手段を持っていなかったのかもしれないと付け加えている。「AppleがAMDに打診したかどうかも分からない。なぜならAMDに移行を支援するリソースがあったかどうか分からないからだ」(McGregor氏)
IDCの半導体リサーチプログラム担当バイスプレジデントMarion Morales氏は、Appleは非常に独立心が強く、概してダーウィン的適者生存の厳しさでサプライヤーを選ぶと言う。「Appleはあまり忠実でないことで有名だ。Appleは、常にサプライヤーを変えている。より優れたテクノロジを提供するサプライヤーならどこでもいいのだ」(Morales氏)
Morales氏は、「例えばAppleは、現在『iPhone』に搭載している(ARM)プロセッサにサムスン製のものを使っている」と言う。Morales氏は、「しかし、Appleがもっと優れたプロセッサに差し替えても、わたしは驚かない。プロセッサ自体を見ると、Appleはプロセッサを設計し、サムスンをファウンドリ(工場)として使っている」と述べ、Appleが社内で開発したテクノロジを重要視し、Intelやサムスンといった大企業でも、外部のサプライヤーは重視しないという事実を強調した。
Morales氏は続けて、「おそらく現時点でAppleは、Intel製だけを使用している。しかし、ほかの優れたサプライヤーの製品を使う機会があれば、そうするだろう」と述べている。
IntelとAppleの関係には、良い時期も悪い時期もあった。Appleは2006年にIntelに移行した後にIntelのアーキテクチャの長所を絶賛しており、2008年1月に「MacBook Air」(当時はIntel製の特別なプロセッサを使用していた)を発表したときなども引き続き称賛していたが、Appleが2008年10月にIntelのシリコンに代えてNVIDIAのチップセットを搭載した新しい「MacBook」を発表したときは、両社の関係はそれほど友好的なものではなかった。
Appleはまた、チップ設計会社P.A. Semiを買収しており、AppleのiPhoneやほかのコンシューマーエレクトロニクスデバイス向けのシリコンを設計するとみられている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ
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